田幸和歌子の「今日も朝ドラ!」
【舞いあがれ!】舞ちゃんと貴司の家事分担ルールが、現代モノの朝ドラの新たな夫婦像に
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田幸和歌子
もう一つ今週の見どころは、舞と貴司の夫婦ぶり。舞がオープンファクトリーをやろうとめぐみ(永作博美)に提案すると、一緒に話を聞いていた貴司(赤楚衛二)がその意図や心理的効果を噛み砕いて補足し、加勢。そんな2人のやりとりを目を細めて嬉しそうに眺めるめぐみが印象的だった。
また、貴司が子どもたちのための短歌教室をやりたいと言うと、舞は「ええやん」と背中を押し、イベントの企画の進め方について、理系らしく理路整然と順序立てて説明する。
一方、短歌教室では貴司が子どもたちに短歌を教え、舞も手伝い、舞のオープンファクトリーについては、貴司がスローガンを提案。
もともと得意なことも、好きなことも異なり、なおかつ長年の友達付き合いで互いの特性を理解し合い、尊重し合ってきた2人は、一緒に一つの目標に向かう上でも意外と名パートナーになれるのかもしれない。
また、現時点では家にいる時間の長い貴司が、家事について「手ぇ空いてる人がやったらええんちゃう?」と言った際、残業の多い舞とめぐみが貴司の負担を考慮し、「家事分担」を提案。
これは、互いに思いを内に秘めがちな貴司と舞にとっては、ストレスを溜めないための大切なルールであり、現代モノの朝ドラとして重要なシーンで、朝ドラの新たな夫婦像、家族像になりそうな気がした。
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