筆記具は、上の写真では万年筆を使いました。先ほど「ボールペンでは風情に欠けるかも知れない」と書きましたが、申請用紙や宅配便伝票の記入などに使う事務用の油性ボールペンでも、手紙らしい雰囲気を出すことはできます。

そのためには「筆圧をかけず、抜き加減で強弱をつけながら書く」ことで、ぐっと仕上がりが変わります。

また、顔料のミリペンも手紙に扱いやすい筆記具です。

左が油性ボールペンで通常の「伝票記入時のように」書いたもの、中央が同じ油性ボールペンで筆圧を抜きぎみで書いたもの、右が顔料ミリペンで書いたものです。
（油性ボールペンはカランダッシュ849 ブラック M、顔料ミリペンはサクラクレパス ピグマ01 くろを使用）

下敷に5枚ほどの紙やデスクマットを使うと、筆圧の加減が描線に現れやすくなります。

このようにしてひとまずこちらの蛇腹便箋レターセットがあれば、手書きで気軽に言葉を伝えられます。カバーの裏に切手をマスキングテープで仮どめしておけば、出先でも一筆したためポスト投函までストレスフリー。

榛原は東京・日本橋にある200年つづく和紙店です。創業1806（文化3）年、数々の紙製品や絵柄があり、現代の暮らしに合った新製品も多数あります。

近年では榛原製品が全国の文具店やセレクトショップで販売されることも増えました。
ぜひチェックなさってみてください。

手紙を綴る習慣は、メールやメッセージとはひと味違った楽しみを抱かせてくれます。
人との付き合いを宝物のように思いながら、心を文字に形づくってまいりましょう。