つい脚を組んでしまう人は、腰痛になりやすい!座ってできる簡単な腰痛予防法
イスに座っているときに脚を組むこと、よくありますよね。とくに仕事に没頭していたり、話に熱中していたりすると、気づかないうちに脚を組んでいることが……。じつは、この姿勢が、腰痛の原因になっているのかもしれません。虎ノ門カイロプラクティック院 院長の碓田拓磨さんにお話を伺いましょう。
日常のちょっとしたクセが、骨盤がゆがむ原因に
脚を組むのもそうですが、背中を丸めた姿勢を長時間とり続けたり、左右の片側で重い荷物を持ったり、体の重心を左右どちらかにかけて立ったり……。そういった日常生活のちょっとしたクセは、「積もり積もって、骨盤のゆがみにつながります」と碓田さん。
骨盤は、背骨の土台にあたります。前から見ると、蝶が羽を広げたようなハート型、横からみると逆三角形をしています。骨盤のゆがみの多くは、仙腸関節のゆがみといわれています。
骨盤がゆがむと、体にどんな影響があるのでしょう?
骨盤がゆがんでいたり、骨盤が後ろに傾いていたりすると、背骨をしっかり支えることができません。背骨は、姿勢を保つうえで重要な、人の体のいわば大黒柱です。
背骨は、体重の10%もあるといわれる重い頭をはじめ、首、腕、胴体、内臓などの上半身を支え、バランスをとる働きを担っています。背骨がなければ、人は立つことも座ることもできません。
脚を組むと、骨盤が後傾するうえにゆがみます。左右どちらかに重心をかけた状態になるため、背骨を十分にサポートすることができず、全身のバランスも崩れてしまうというわけです。腰痛予防のためには、意識して、脚を組む時間をできるだけ短くしていきたいですね。
ところで、骨盤は目で見えないので、ゆがんでいるのかどうか、よくわかりません。骨盤のゆがみをチェックする、簡単な方法を紹介しましょう。
骨盤のゆがみチェック1
まっすぐ立ち、片手ずつ脚の横を無理のない範囲で、届くところまですべらせます。
手が脚のサイドのどこまで届きますか?
骨盤のゆがみチェック2
骨盤のゆがみチェック3
左右バランスを整える「バランス体操」
骨盤のゆがみチェックで気になった人や、ふだんから脚を組んでいるので心配という人は、骨盤と背骨の左右バランスを整えていきましょう。このエクササイズを「バランス体操」と呼んでいます。
腸腰筋と腹斜筋という脇腹の筋肉と、腹筋を鍛えることができるので、腰痛予防だけでなく、ウエストのくびれをつくる効果も期待できます。
【2】〜【3】を2秒かけて行います。
★目安★
左右4回を1セットで、朝昼夜と行います。
はじめのうちは体が傾いたり、かかとが持ち上がったりしますが、問題ありません。続けているうちにバランスが整い、体を傾けずにできるようになります。慣れてきたら脚の力は使わないで行いましょう。
※この記事は『腰痛は座り方が9割』碓田拓磨(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。
※2022年10月21日に配信した記事を再編集しています。