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【60歳を前に決断】香川から東京へ!ひとり暮らしを楽しむ「小さい暮らし」の秘訣【広瀬裕子さん】

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ゆうゆう編集部

人生の後半戦、“自分サイズ"を見直して、シンプルかつコンパクトに暮らし替えをされた方を紹介する「小さい暮らし」の見本帖。今回、登場いただくのは、エッセイストで、設計事務所共同代表の広瀬裕子さん。未知の東京に魅せられ旅行者のように日々を楽しんでいます。

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Profile

広瀬裕子さん
エッセイスト、設計事務所共同代表●1965年、東京都生まれ。衣食住をテーマに執筆を続ける一方で、設計事務所の空間デザインディレクターとしての顔ももつ。『55歳、大人のまんなか』(PHP 研究所)など著書多数。東京、葉山、鎌倉、香川での暮らしを経て、再び東京で愛猫あめと暮らす。

【60歳を前に決断】香川から東京へ!ひとり暮らしを楽しむ「小さい暮らし」の秘訣【広瀬裕子さん】(画像2)

今後も使いたいと思うものは、メンテナンスをしながら長く持つのが広瀬さん流。くつろぎ時間の定位置である「スワンチェア」(左)は、この春10年ぶりに張り地を交換してリフレッシュ。「セブンチェア」(右)とともに30年以上愛用している。

7年暮らした香川から今後を見据えて帰京

東京・中央区のベイエリア。2023年の春から、広瀬裕子さんはこの地のマンションで新生活を送っている。それまで暮らしていたのは香川県高松市。同市に拠点を置く設計事務所の共同代表を務めることになり、東京生まれの広瀬さんが「地方での街づくり、コミュニティづくりに携わってみたい」と移り住んだのが50代になってからだった。

「期限を決めずに行きましたが、思っていたよりも長めの滞在になりました。帰京のきっかけは、コロナ禍で東京の施設に入っていた父との面会がままならず、父のそばで暮らそうと考えるようになったこと。その目前に父を見送ることとなりましたが、60歳を前に自分自身の今後も見据えて戻ろうと決めました」

香川では、草花を育てたり〝週末カフェ〟を企画したりと、仕事と並行して平屋の一軒家でのひとり暮らしを満喫。

「地方の一軒家ならではの困りごともありましたが、そういったことも含めて、習慣の違いや地元の人の価値観を楽しむのが移住の魅力なのかもしれません。気力も体力もある50代で経験できたのがよかったですね。移住を考えている方は、1歳でも若いうちがおすすめです」

帰京前も出張や介護で頻繁に東京を訪れていた広瀬さん。あるとき、日本橋から隅田川をめぐる観光クルーズに参加してみたという。

「東京の街は、江戸時代に水路とともに発展したのだと実感しました。教科書で目にしたものが、今、自分の生きる日常と地続きであることが面白くて。まだ知らない東京があることも新鮮で、江戸情緒が残る隅田川の近くに住んでみたいと思ったんです」

そうして選んだ東京での住まいが写真の1DK、広さ45平方メートルの部屋。窓からは東京湾を望むことができる。

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窓からの開放的な景色も住まい選びの決め手に。「夜は対岸のネオンがきれいなんです。落ち込んだり考えすぎたりするのは、たいていは夜。夜景がきれいだと気分が下がらずに過ごせます」

【60歳を前に決断】香川から東京へ!ひとり暮らしを楽しむ「小さい暮らし」の秘訣【広瀬裕子さん】(画像4)

モノトーンのインテリアに映えるバラは、散歩で立ち寄る築地の商店街で求めたもの。

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