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91歳、樋口恵子さんが実感!年齢を重ねたら「文化系より体育会系」

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樋口恵子

今年91歳になった評論家の樋口恵子さん。これまで、楽しみは明らかに「文化系」の資質でしたが、最近は「体育会系」にシフトしているそうです。どういうことでしょう。話題の新刊『老いの地平線 91歳自信をもってボケてます』から、樋口さんの日常を教えていただきます。

前回の記事はこちら⇒⇒91歳、樋口恵子さんが納得!「家にいくつあっても困らない」と思うものは?

年齢を重ねたら、文化系より体育会系

私の個人的資質からいうと、私の娯楽・レクリエーション・息抜きは明らかに文化系です。

子どもの頃からピアノを習い、音楽のサークルに所属。高校時代は新聞部に属して、本を読んだり、演劇などを観たり、ずっと文化系で過ごしてきました。

でも、年齢を重ねるにつれ、演劇でも音楽でも「出かけて観る・聴く」ことには定年があるということがわかりました。出かける能力・体力がなくなると、これらの文化系活動はできなくなるのです。

私がそうした文化系の楽しみを享受していられたのは、非常にマメで気配りがよく、きっぷのよいお姉さまがいらっしゃったからでした。

ところがある日、肝心のお姉さま自身が「私、一幕一場がもたなくなっちゃったのよね」とおっしゃいました。お手洗いです。

あるときは急いでトイレの順番を待とうとして、転びそうになったとのこと。「これはもう出かけられない」ということになりました。

私も、芸術鑑賞の帰りにタクシーを確保するのに苦労した経験があります。どこかに出かけていって観る・聴くということには、やはり限界があるなあと思いました。

私の今の生活はというと、お金も時間もかなり体育会系にシフトしています。まあ、言葉をかえれば「リハビリ」なのですけれど。

1週間〜10 日に1回、なるべく月に3回は体を動かすようにしています。1回1時間、リハビリ体操の個別指導を受けているのです。

このリハビリをすると血の巡りがよくなるような気がします。体操後は助手からも「顔色がよくなったわね」と言われるんですよ。

文化系を好む方の邪魔をする気はさらさらありませんが、長らく生きてまいりましてつくづく思うことは、年齢を重ねるほど生活の中に、体育会系の要素を増やしていったほうがいいんじゃなかろうか、ということです。体って、いのちの器ですものね。

91歳の私が声を大にして推奨いたします。

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