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【大奥】治済(仲間由紀恵)のサイコパスぶりに震撼。言いなりだった家斉(中村蒼)に“志”が芽生える

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田幸和歌子

【大奥】治済(仲間由紀恵)のサイコパスぶりに震撼。言いなりだった家斉(中村蒼)に“志”が芽生える

ドラマ10「大奥 Season2」14回より(C)NHK

江戸時代の男女逆転の世界が描かれる、NHKドラマ10「大奥」のシーズン2も、豪華キャストからも目が離せません。シーズン1に引き続き、数々のドラマレビューを執筆するライター田幸和歌子さんに語っていただきます。
※ネタバレにご注意ください

★前回はこちら★

【大奥】理不尽な最期にやるせない思いになるが、青沼(村雨辰剛)にとっては多くの仲間を得られた幸せな人生だったか

男女逆転の江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの人気漫画『大奥』を原作に据えたドラマ10『大奥Season2』の第4話が10月24日に放送された。

3代・家光以来の男将軍として就任した家斉(中村蒼)。しかし、実権は母・治済(仲間由紀恵)に握られ、政治に口を出すことは許されなかった。

家斉は子を設けることだけが仕事になりつつあった。子が多すぎて財政が逼迫していると定信(安達祐実)は治済に訴えるが、取り合ってはもらえない。

その後、治済は定信を老中の職から退かせることに。何を言っても無駄だと悟った定信は「このままではいつか、上様もこの国もあの方に滅ばされまするぞ」という忠告だけ残すのだった。

一方、家斉は御台(蓮佛美沙子)からやってみたい政はないのかと問われ、“人痘”を挙げる。「国中の男に人痘が施せれば、男はもっと動けるようになろう。自ずおなごも楽になろうし」と続ける家斉。

翌日、茂姫に背中を押され、家斉は治済に「人痘を再び始めたい」という思いを告げるが、治済は家斉の言葉を遮るようにして、「男が政など語るのではないわ!」と激昂。

「大体、男など女の力がなければこの世に生まれ出ることもできない出来損ないではないか」「できることと言ったら、乱暴と種付けだけ。そんなクズを盛大に増やしてどうしろと言うのじゃ!」

怒りで止められない治済を前にし、家斉はもう2度とこのようなことは言わないと頭を下げることしかできなかった。

そんな中、御台と側室・お志賀が懐妊する。御台の気さくな人柄もあり、大奥内は暖かい祝福モードに包まれる。御台とお志賀は、同い年の子供がいることもあり仲が良かったが、治済はその関係を面白く思わなかった。

お志賀が御台との待遇の差に嫉妬しているのではと、焚き付けるようなことを言う治済。しかし、お志賀からカステラの贈り物が届き、御台は安堵するのであった。

そんな中、お志賀の娘が突然死してしまう。お志賀のことを気遣う御台であったが、「もうこれ以上幸せな姿を見ているのが辛い」と遠ざけられてしまう。

しかし、なぜかその後もお志賀からのカステラが御台のもとに届き続ける。姫の死を受け入れられないのだろうと考えた御台は、息子・敦之助とカステラを食べることに。

すると、今度は敦之助が体調を崩し、間もなくして息を引き取ってしまう。

悲しみに暮れ、呆然とする御台であったが、カステラを食べて死んでいるネズミを発見。お志賀が毒を盛ったのだと思い込み、激しく責め立てる。

しかし、お志賀はカステラなど一度も送っていないと言う。その瞬間、御台は以前目にした光景を思い出した。治済が幼い子どもの首を容赦なく踏みつけていたのだ。全ては治済が仕組んだことだと悟った御台。

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