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【大奥】「ほれほれどうする」“化け物”を見事に演じ切った仲間由紀恵に称賛の声が集まる

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田幸和歌子

【大奥】「ほれほれどうする」“化け物”を見事に演じ切った仲間由紀恵に称賛の声が集まる

ドラマ10「大奥 Season2」15 回より(C)NHK

江戸時代の男女逆転の世界が描かれる、NHKドラマ10「大奥」のシーズン2も、豪華キャストからも目が離せません。シーズン1に引き続き、数々のドラマレビューを執筆するライター田幸和歌子さんに語っていただきます。
※ネタバレにご注意ください

★前回はこちら★

【大奥】治済(仲間由紀恵)のサイコパスぶりに震撼。言いなりだった家斉(中村蒼)に“志”が芽生える

男女逆転の江戸パラレルワールドを描いた、よしながふみの人気漫画『大奥』を原作に据えたドラマ10『大奥Season2』の第5話が10月30日に放送された。

お志賀の方/滝沢(佐津川愛美)は、治済(仲間由紀恵)に取り入り、大奥総取締となった。そんな滝沢に対し御台(蓮佛美沙子)は、「この者が敦之助を殺した!」と気が狂ったように責め立てる。

正気を保てなくなった御台の憔悴ぶりを哀れに思った家斉は、人痘のことを思い出す。人痘が上手くいけば、御台も気を持ち直すかもしれないと考え、開発を急ぐのだった。

黒木(玉置玲央)は、力を貸してほしいと訪ねてきた家斉を一度は追い返すが、伊兵衛や家族の説得により家斉と手を取り合う覚悟を持つ。

そこで、翻訳局を新たに設け、黒木がそこの役人を務めることに。そうすることで人痘の経費を表向きには蘭書翻訳のためとして請求できるという。治済に事情を悟られぬよう、秘密裏に計画が動き始める。

そんな中、市中に赤面患者が出始める。皮肉なことだが、人痘ならぬ、赤面を発症した熊を利用した“熊痘”を広める良い契機が訪れたのだ。家斉の発案で瓦版を使い、熊痘を広めると、希望者が殺到。

その噂は老中たちの耳にも入り、公儀の事業にしてはどうかという話まで浮上する。しかし、遂には治済にも熊痘の話が伝わってしまい、まんまと騙されていたことを知った治済は激昂する。

治済はすぐさま家斉と御台を呼びつけ、毒を盛った菓子を差し出す。かつて大奥を追われた者を抱え直すことは罪人を雇ったのと同じこと。これでは民に示しがつかないが、上様を裁ける者は誰もいないため、母が直接手にかけるしかないと諭す治済。

「せめてそなたの好きな甘いもので送ってやるゆえな。召し上がりゃ」

そう菓子を勧める治済の目は狂気に満ちている。しかし、それまで母の言いなりであった家斉は初めて拒む姿勢を見せる。「母上が私に手をかけると言うのなら……!」と刀に手を伸ばす家斉。

その時、御台が突如苦しみ出す。治済は満足気にその様子を見降ろし、こう続ける。

「可哀想にのう。御台はそなたと添うたが故に狂った。」「そんな御台を一人で逝かせる気か。ほれほれどうする、死んでしまうぞ」

追い詰められ、決断を迫られる家斉が羊羹を食べようとしたその瞬間、治済が倒れ血を吐き出す。

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