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名書店員に聞く【おすすめの本】3選。読み出したら止まらなくなる海外小説

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ゆうゆう編集部

全国各地の名書店の書店員さんに、おすすめの本を教えていただきました。第7回は東京都杉並区にある「今野書店」。お店の魅力もたっぷり語っていただいています。

第1回はこちらをどうぞ。名書店員に聞く【おすすめの本】3選。感動を呼ぶ実話小説、大人が読みたい絵本など

今野書店

西荻窪駅北口の伏見通り商店街の中にある今野書店。地下は、新刊刊行記念トークイベントなどを行うイベントスペースとなっている。

東京都杉並区西荻北3-1-8 
☎︎03-3395-4191 営業時間10〜22時(日・祝日は〜21時)
http://www.konnoshoten.com

お話を伺ったのは
水越麻由子さん

今野書店で文芸書と人文書の棚を担当。今野書店以外の書店勤務も経験し、書店員歴は17年以上。うち、今野書店には15年ほど勤め、フェアの企画なども担当する。さまざまなメディアで、ブックレビューを発信。

お店を入ってすぐの場所に、水越さんの担当する文芸書コーナーがある。

西荻窪でたった1軒となって しまった新刊総合書店

JR中央線・西荻窪駅北口から徒歩1分の所に位置する今野書店。雑誌、書籍、マンガを扱う総合書店で、在庫数は約8万冊という品ぞろえ。

「専門書を除く一通りのものがそろう、ちょうどいい規模感の書店だと思います」と言うのは、文芸書と人文書の棚を担当する水越麻由子さん。本のセレクトで定評を得ている今野書店、その立役者の一人だ。

書店には、新刊が出版取次から毎日のように配本されてくる。

「新刊を箱から出し、自分の担当ジャンルの棚に配置していきます。棚には限りがありますから、1冊の新刊を入れるためには1冊を抜き、返品するという作業の繰り返し。『これは残しておきたいな』『これは賞味期限切れだな』などと考えながら、どの1冊を抜くか決めていきます。正解がないので難しいのですが、これが魅力的な棚づくりに大事な作業なのです」

今野書店は1968年に東京・上野で開業。西荻窪には73年に移転してきたが、当時、西荻窪には多くの書店があった。その後、いくつもの店が生まれては消え、古書店や専門書店は数軒あるものの、新刊の総合書店は今野書店だけとなった。

「いわゆる『街の書店』は西荻窪ではうちだけですから、あらゆる客層のたくさんの方の希望に応えられるように努めています。とはいえ、話題の新刊や人気の本ばかりを棚に置いているのでは、個性が出ません。あまり知られていないけど内容の素晴らしい本とか、本好きの人が好みそうな本とか、そういったものもバランスを取りながら、棚に入れるようにしています」

さまざまなジャンルを網羅しつつ、ほどよく個性的。当地でいつまでも生き残ってほしい書店だ。

ご当地本コーナー

平松洋子さんなど、西荻窪には作家、マンガ家が多く住む。そういった作り手の本や、西荻窪に関する本をまとめたのがこのコーナー。

創業50周年記念冊子「コンノコ」

2018年に創業50周年を記念して作られた冊子「コンノコ」(左)と、それをおさめるのにぴったりなサイズのクリアファイル(右)。

表紙は当地に住むマンガ家・江口寿史さんによるもので、クリアファイルに描かれた右の女性のモデルは水越さん。

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