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【おひとりさまの老後】60歳・65歳・70歳、年金はいつからもらうのがいい? 繰下げ受給の損益分岐点は?

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畠中雅子

年金額は減っていく傾向に

そもそも、年金ってちゃんともらえるの?という質問をされることがあります。金額は減りますが、ちゃんともらえます。保険料滞納はNGです!

日本の年金制度は、現役世代が納めた保険料で高齢世代を支える世代間扶養です。

制度を継続させるために、政府は
・年金の受給年齢を60歳から65歳に遅くする
・現役世代の年金保険料を引き上げる
・高齢世代の年金受給額を引き下げる
の3つの対策を実施しています。

また、65歳から受けとる老齢基礎年金(国民年金)の2分の1は、国が税金を投入して支払っています。人口構成にあわせて年金の給付水準も調整していますから、今後も年金がなくなることはまずないでしょう。

ただ、少子高齢化が続く限り、年金額は減っていきそうです。年金は老後の生活を支える基礎となるもの。日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」で自分がもらえる年金を確認し、今後も定期的にチェックして資金プランに生かしていきましょう。

「どうせもらえない」と年金保険料を滞納するのは、絶対にNGです。ゼロ金利時代の今、生きている限り生涯受けとれる年金は公的制度以外にありません!

国民年金は加入期間が10年以上ないと、もらえなくなるので注意が必要です。経済的な理由で保険料が支払えない場合は、申請すれば保険料に特例措置が適用されます。免除を受けていた期間の分は、10年以内なら保険料の追納も可能です。

年金のチェックポイント

□「ねんきん定期便」で、将来もらえる年金額を確認する。

□国民年金保険料が払えないときは、役所で支払猶予などの手続きを行う。経済的に余裕ができたら、追納で将来の年金が減らないようにする。

□企業年金がある人は、転職や退職のとき、一時金で受けとるか、将来年金として受けとるか、いずれかの手続きを忘れずに行う。

□失業や転職で厚生年金を脱退したり、会社員や公務員と離婚や死別したら、必ず国民年金への加入手続きを行う(空白期間をつくらない)。

□パートで働いている人は、厚生年金加入のチャンスがあれば、前向きに検討する。

□個人型確定拠出年金(iDeCo)やつみたてNISAなどで自分年金をつくる。

※この記事は『おひとりさまの大往生 お金としあわせを貯めるQ&A』畠中雅子著(主婦の友社)の内容をWeb掲載のため再編集しています。

※2023年10月21日に配信した記事を再編集しています。

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