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【ガーデニング】カンパニュラ 初夏に向けて涼やかに咲くベル状の花

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光武俊子

ギリシャ語で「釣り鐘」を意味するカンパニュラは、ベル状の花が特徴です。おもにブルー系で涼やかな愛らしい花。高温多湿はやや苦手ですが、寒さに強い多年草が多く、たくさんの種類があります。初夏の庭やベランダで咲かせたいカンパニュラの仲間を紹介しましょう。

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カンパニュラは魅力的な仲間がいっぱい

カンパニュラ属は北半球中心に250種以上の原種があります。和名はホタルブクロ属というように、国内にもホタルブクロやヤツシロソウなど5種が自生。草丈20㎝ほどのコンパクトなものから2mになるものまでありますが、ベル状の花形が共通で英語圏ではベルフラワーと呼ばれるものが目立ちます。

多くは多年草ですが、寒さには比較的強いものの蒸し暑さに弱いため、日本の夏を乗り越えられない一年草扱いのものもあります。栽培は種によって違いますが、おおむね水はけのよい場所を好み、強光や西日が避けられるところで楽しむと安心です。

今回紹介するカンパニュラはどれも和名がありますが、学名で呼ばれることも多いので、カタカナ読みを併記します(学名はラテン語なので、英語読みとは異なります)。

愛らしいカンパニュラの仲間8選

こんもりした株を覆う花つき【オトメギキョウ】

Campanula portenschlagiana(ポルテンシュラギアナ)
開花期:5~7月
草丈:約15㎝

園芸店の店頭でもっともよく見かけるカンパニュラではないでしょうか。紫や青色の小ぶりの花が株を覆うように咲いてかわいらしい。クロアチア西部が自生地で、寒さには強いものの暑さはやや苦手です。鉢植えで夏は涼しい風通しよい場所で育てましょう。

山野草を思わせる雰囲気【モモノハギキョウ】

Campanula persicifolia(パーシフォリア)
開花期:5月
草丈:50~100㎝

モモバギキョウとも呼ばれ、細い茎葉にふっくらしたベル状の花が涼しげです。ヨーロッパなどの乾燥した林の縁や牧草地などに自生するため、夏の高温多湿に弱く、日本では冷涼な地帯での栽培に適します。暖地で育てる場合は、水はけのよい山野草用土を用いるのがおすすめです。

ふっくらした花を高く掲げ【フウリンソウ】

Campanula medium(メディウム)
開花期:5~6月
草丈:60~100㎝

整った花形で美しい花色、草丈が高く、花壇や大きめの鉢に数本植えると目立ちます。晩秋に苗を植えると冬はロゼット状になりますが、気温の上昇とともに茎が伸びて開花。この時期に苗を植えるなら、風で折れないように支柱を添えるとよいでしょう。花後に切り戻すと二番花が咲きます。

日本生まれのカンパニュラ【ホタルブクロ】

Campanula punctata(プンクタータ)
開花期:6~7月
草丈:30~80㎝

林の縁や日当たりのよい草原などに自生する山野草で、関東平地でも庭植えできます。水はけよく育てるのがコツです。ひっそり咲く姿に風情があり、釣り鐘型の花に蜜を求めてハナアブなどが訪れます。大輪の青花を咲かせる園芸品種‘サラストロ’も出まわって人気です。

切り花でも人気の日本原産種【ヤツシロソウ】

Campanula glomerata(グロメラータ)
開花期:5~6月
草丈:40~60㎝

リンドウ咲きとも呼ばれ、リンドウに似た花が密集して咲きます。華やかな姿は切り花でも人気。九州の山地の草原などに自生しますが、絶滅危惧種です。冬は地上部が枯れるものの、地下茎でふえて春に芽吹きます。花色の濃い‘フレア’などの園芸品種も出まわっています。

ロゼットとは、地面に葉が放射状に広がるように生える植物の葉の形を指します。タンポポが代表的な姿です。

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落葉樹とは、秋から冬にかけて葉を落とす樹木のことです。紅葉や黄葉を楽しめる種類が多く、サクラ、カエデ、イチョウ、カエデ、イチョウなどがその代表例で、ガーデニングにも人気があります。落葉することで冬場の水分消費を抑えるなど、自然界での適応力もポイントです。

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山野草とは、山地や野原などの自然環境に自生する草花の総称です。季節の移ろいとともに可憐な花を咲かせるものが多く、例えばフクジュソウ、イワウチワ、ホトトギスなどが知られています。近年では自然の趣きを大切にしたガーデニングスタイルとして、鉢植えや盆栽仕立てで育てる愛好家もふえており、日陰や半日陰などの環境を生かして、庭の一角に山野の風情を取り入れることができます。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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夏越しとは、暑さに弱い植物を夏の高温や強い日差しから守り、元気な状態で夏を乗り切らせる管理のことです。鉢を日陰に移動する、風通しをよくする、水やりを工夫するなどの対策が必要です。

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地下茎とは、植物の茎が地中に発達する構造を指します。この茎は地表には見えませんが、栄養を貯蔵・増殖する重要な役割を果たします。ジャガイモやショウガがその具体例で、次世代の芽を形成して繁殖を助けます。ガーデニングでは、地下茎植物の管理や植えつけ方法を知ることが、より健全な生長を促すカギとなります。

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二番花とは、植物が最初に咲かせた花(一番花)のあとに続いて咲く花のことを指します。一部のバラやクレマチスなど、繰り返し咲くタイプの植物が代表例です。一番花の後に剪定や肥料を適切に施すことで、二番花をより美しく咲かせることができます。ガーデニングでは長い期間花を楽しむために、この二番花を咲かせることがポイントとなります。

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一年草とは、発芽から開花、結実、枯死までのライフサイクルを1年以内で終える植物のことです。春にタネをまいて夏から秋に花を咲かせる「春まき一年草」と、秋にタネをまいて翌春から初夏に開花する「秋まき一年草」に分類されます。代表的な春まき一年草には、ヒマワリやコスモスがあります。短期間で生長し、華やかな花を楽しめるのが特徴です。

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花穂とは、棒状に長く伸びた軸に花が密集して咲く花序の一種で、ラベンダーやミントなどのシソ科植物に多く見られます。花穂は多数の小さな花がまとまって咲くことで、視覚的にも香りの面でも存在感があり、昆虫を引き寄せる効果が高い形状です。ドライフラワーやポプリにも利用されることが多く、観賞と実用を兼ねた人気の高い花序形態です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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支柱とは、植物が倒れたり茎が曲がったりするのを防ぐために立てる棒状の補助具。特に生長とともに高さが出る植物や、実が重くなる果菜類、つる性植物などに欠かせない資材です。ガーデニングでは、支柱の材質や形状によって景観にも影響を与えるため、景観に馴染む自然素材のものや色つきのものを選ぶことで、植物の生長を支えつつ庭の美しさとの両立を図ることができます。

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学名とは、植物や動物を世界共通で呼ぶために使われるラテン語などによる正式な名称で、属名と種小名の組み合わせから成ります。例えばバラの学名は「Rosa hybrida」で、学術的な識別や国際的な情報交換に不可欠です。和名や英名と異なり、学名は重複や誤認が少なく、分類体系に基づいた整理が行われています。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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原種とは、交配などで改良された植物の親や祖先にあたる種のことです。人間の手による品種改良や交配が行われていない、自然のままの状態で存在する野生種のことを指します。

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