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【中学・高校受験】躍進の理由は「英語が9割」田舎の無名高校が30年でトップレベルになった最大の理由は?

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ゆうゆうtime編集部

【中学・高校受験】躍進の理由は「英語が9割」田舎の無名高校が30年でトップレベルになった最大の理由は?

写真はイメージです

奈良県にある私立中高一貫校「西大和学園」。今や、東大、京大合格者数で全国トップレベルの進学校ですが、わずか30年前までは無名私立高校でした。西大和学園はいかにして共学トップ進学校になったのか? 創設者であり、学園の会長である田野瀬良太郎さんの書籍『なぜ田舎の無名高校が東大、京大合格トップ進学校になれたのか 西大和学園の躍進』より一部を抜粋し、学園の歩みをご紹介します。【全4回の4回目】

▼1回目はこちら▼【中学・高校受験】関西トップレベルの進学校が、30年前には不登校、ケンカ、迷惑行為が日常茶飯事だった!?

生徒を劇的に変えたスーパーサイエンスハイスクール

子どもたちの意識を大きく変え、また学校の教育力も大きく成長させたのが、2002年から始めた「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」としての活動です。

SSH事業とは、文部科学省が先進的な理数教育を行っている高校や中高一貫校を「SSH」として指定し、その活動を支援する取り組みです。将来を担う科学技術系人材を育成すべく事業が始まった初年度に、西大和学園も全国26校のひとつとして指定を受けました。

西大和学園は2001年に東大・京大合格者数が94名を数え、初の全国ベスト10入りを果たしました。進学校として高みを目指すうえで、その数字を上げていくことが目標のひとつにはなります。ただ一方で、教員たちとは「東大・京大にバンバン合格させるだけの学校にとどまっていていいのか」という議論も頻繁にするようになっていました。

スクールアイデンティティ、つまり「西大和らしさ」「西大和イズム」を改めて考え、再構築すべき時がきているのではないかと。

SSHの指定を受けたのは、まさにそのタイミングでした。

SSHのメインは「サイエンス研究」という体験プログラムです。高校2年生の希望者は、夏休みに最先端科学を研究する大学や大学院の研究室を訪問し、高校レベルをはるかに超えた講義を受けたり、第一線で活躍する研究者の指導のもとで実験・実習を行ったりする「ラボステイ」を体験できます。

第1回のラボステイでは、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)で山中伸弥教授の研究室にお世話になりました。

山中教授は生徒たちの指導だけでなく、運営委員会にも参加してくださるなど、ご自身の研究時間を削ってこのプログラムに協力してくださいました。

ラボステイでは、生徒と一流研究者のあいだに交流も生まれます。生徒のなかには、京都大学のさる研究所の教授から「現役の大学生より、よくできる。ぜひうちの研究所に残してくれ」とスカウトされた子もいました。

SSHのプログラムに活き活きと取り組み、成長する子どもたちを見て、西大和学園らしい教育の方向性はおのずと決まりました。

「進学校としてのあゆみを進めつつ、生徒の可能性を引き出すような、あらゆる体験、探求の学びをどんどん提供していこう」

高校に加えて、2012年には中学も「スーパーサイエンスジュニアハイスクール(SSJ)」をスタートさせて、6カ年計画の「スーパーサイエンスプログラム」で充実したカリキュラムが組めるようになりました。

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