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【ガーデニング】秋の「宿根草」8選でナチュラルガーデンを楽しむ

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光武俊子

宿根草が人気なので新しい品種が続々と登場しています。なかでも野原に咲くワイルドフラワーのような野趣ある丈夫なものが増えています。夏の暑さにも強く、植えっぱなしで大丈夫! 自然に近い雰囲気を楽しむ「ナチュラリスティックガーデン」への入り口です。

▼サルビア6選もどうぞ▼【ガーデニング】多年草「サルビア」6選で秋の庭をナチュラルに彩る

ナチュラリスティックガーデンとはどんな庭⁉

この頃「ナチュラリスティックガーデン」という言葉を耳にしませんか? 
ナチュラリスティックガーデンとは何年も楽しめる丈夫な宿根草を生かして、施肥や消毒などの手間をできるだけかけず、一年をとおして植物の姿を楽しむガーデニングのスタイルです。

オランダのガーデンデザイナー、ピート・アウドルフさんが手がけたニューヨークの「ハイライン」や、シカゴの「ルーリーガーデン」などが注目を集めてガーデニングの潮流となりました。華やかではないけれど、ナチュラルな雰囲気が見る者をリラックスさせます。

【ガーデニング】秋の「宿根草」8選でナチュラルガーデンを楽しむ(画像2)

アウドルフ氏の自宅庭2012(筆者撮影)

【ガーデニング】秋の「宿根草」8選でナチュラルガーデンを楽しむ(画像3)

同上(筆者撮影)

厳しい夏の暑さを乗り越えた秋は、野に咲く花のようなワイルドフラワーで、ホッと一息つける庭やベランダを演出してみませんか。比較的草丈の高めのものが多くて秋風に揺れる姿にも風情があり、やがて霜が降りて枯れた花がら(シードヘッド)まで楽しみます。

この夏から秋に日本のナチュラリスティックガーデンで活躍した宿根草を紹介します。

手間をかけずナチュラルに楽しめる秋の宿根草8選

初夏から晩秋まで散り咲く【宿根バーベナ‘バンプトン’】

開花期:4~10月
草丈:30~50㎝

草丈の高くなるタイプのバーベナです。細い花茎を伸ばしながら次々にピンクの小花を咲かせます。秋には茎葉が深い紫色に染まってシックな雰囲気。周囲を明るい花々や大きめの面になるリーフで囲むと引き立ちます。花がらを切り戻して次の花を咲きやすくします。

花火のように長い花穂を枝垂れさせる【ソリダゴ‘ファイヤーワークス’】

開花期:9~11月
草丈:90~100㎝

セイタカアワダチソウやアキノキリンソウの仲間で、きわめて強健。大株に育つと名前のとおり、花火のように華やかな曲線を描き出し、秋の庭やベランダを明るくします。大株に育ちますが、むやみに広がらないので安心です。やせ地なら半日陰でも倒れにくくて手間なし。

真っ赤な花穂が次々に立ち上がる【ペルシカリア‘ファット・ドミノ’】

開花期:7~10月
草丈:90~120㎝

ペルシカリアなんてあまりなじみがないかもしれませんが、タデの仲間です。ヒマラヤなどに自生する宿根草で、耐寒耐暑性が強くて丈夫。なかで‘ファット・ドミノ’は真っ赤な太めの花穂が次々に上がって目を引きます。盛夏の前に切り戻すと、晩秋まで咲き続けます。

秋の庭に咲き誇る涼やかな白花【アノダ】

開花期;6~11月
草丈:60~70㎝

アオイ科の多年草で、日当たりよい場所でブッシュ状によく茂ります。ピンクや薄紫色の品種もありますが、白のクリスタータなどは涼やかな花色が、秋の庭でも爽やかな雰囲気です。暑さにはやや弱いため、水やりの間隔をあける乾かし気味の管理で根腐れを防ぎましょう。

▼霜が降りるまで楽しめる草花8選はこちら▼
【ガーデニング】晩秋までよく咲く草花【8選】今から植えつけても霜が降りるまで楽しめる

グラウンドカバーとは、地表を這うように広がり、地面を覆う植物を指します。クリーピングタイム、シバザクラなどが代表的で、雑草の抑制や土壌の乾燥防止、美観の向上に役立ちます。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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多肉植物とは、​乾燥地帯に適応するため、葉や茎、根に水分を貯蔵する組織をもつ植物の総称です。アロエ、エケベリアなどが代表的です。​ぷっくりとした独特の形状や多様な色彩が特徴で、室内外の観賞用として人気があります。

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切り戻しとは、伸びすぎた枝や茎を途中で切り詰める作業で、植物の形を整えたり、次の花や芽の発生を促す目的で行います。開花後に行うことが多く、風通しをよくし、病害虫の予防にもつながります。

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根腐れとは、土の水はけが悪いことによって、植物の根が腐ってしまう状態をいいます。肥料の与えすぎでも根腐れが起こることがあります。根腐れをほうっておくと、葉がしおれたり枯れたりします。

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株分けとは、植物の株を分割してふやす繁殖方法の一つで、多年草によく用いられます。根元から芽がふえた部分を切り分け、別々に植えつけて育てます。古くなった株を切り分け、株を若返らす目的でも行われます。

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宿根草とは、一度植えると毎年花を咲かせる植物のことです。冬に地上部が枯れても地下部が生き続け、翌年再び芽を出す植物を指すことが多いです。​

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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地下茎とは、植物の茎が地中に発達する構造を指します。この茎は地表には見えませんが、栄養を貯蔵・増殖する重要な役割を果たします。ジャガイモやショウガがその具体例で、次世代の芽を形成して繁殖を助けます。ガーデニングでは、地下茎植物の管理や植えつけ方法を知ることが、より健全な生長を促すカギとなります。

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花穂とは、棒状に長く伸びた軸に花が密集して咲く花序の一種で、ラベンダーやミントなどのシソ科植物に多く見られます。花穂は多数の小さな花がまとまって咲くことで、視覚的にも香りの面でも存在感があり、昆虫を引き寄せる効果が高い形状です。ドライフラワーやポプリにも利用されることが多く、観賞と実用を兼ねた人気の高い花序形態です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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萼とは、花の一番外側にある葉のような構造で、つぼみを保護する役割を果たします。多くの植物では緑色で硬く、花が咲いた後も果実の下に残ることが多く、花の構造や分類を理解するうえで重要な要素です。例えば、ナスの実の下部についている星形の部分が萼であり、種によっては目立たず早期に脱落するものもあります。また、ガクアジサイのように、萼が大きく発達して花のように見える装飾花となる場合も多くあります。

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