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【ガーデニング】鉢植えバラの冬の管理どうする?初心者のバラ育てQ&A

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更新日

吉原美奈子

【ガーデニング】鉢植えバラの冬の管理どうする?初心者のバラ育てQ&A

深い赤のバラがつぼみをびっしりと付けて咲いています。フロリバンダ(中輪房咲き種)が“花束”という意味であることに納得する見事な咲きぶりです。

1月、太平洋側では寒く乾燥した気候が続きますが、これからがバラ栽培にとって大切な作業が増えてくる時期です。今回は鉢植えバラの冬の手入れについて解説しますが、寒冷地ではバラの作業はしばしお休みし、3月になってから行ってもよいのです。

初心者のバラ仕事
年末までにやっておきたいバラ仕事 ―初心者のバラ育てQ&A

イングリッシュローズの‘ロアルド・ダール’。アプリコット色のカップ咲きでとげが少なく、鉢植えにも向く品種です。ダマスクやティーの軽い香り。

Q 鉢植えバラは冬でも水やりが必要?

結論から言えば、鉢植えバラには冬でも水やりは必要です。庭植えであっても雨が降らずに土がカラカラに乾いている場合は水やりをします。
土の量の少ない鉢バラであればなおのこと、乾燥には気をつけないといけません。

ただし冬場の水やりは注意が必要で、ひんぱんに与える必要はありません。鉢の置き場所にもよりますが、1週間~10日に1度ほどで十分でしょう。
与える時間は午後の遅い時間や夕方は避け、なるべく暖かい日の午前10時~12時ごろが適当です。

なお、鉢植えバラは生育期のように日当たりのよい場所に置く必要はありません。
根が休眠している1月~2月上旬は日陰に移動しても大丈夫。
日当たりのよい特等席は、パンジーやストック、シクラメン、ノースポールなどの冬を彩る草花に譲ってやるのもいいですね。

バラ、ラベンダー、ジギタリス、そして一年草が織りなすコテージガーデンのような花壇。きれいに整え過ぎない気楽な雰囲気もいいものです。

Q 冬にやるべき鉢バラの作業はなに?

A 鉢植えバラには冬に鉢替え(土替え)の作業が必要です。
鉢土をそのままにしておくと土の粒子がつぶれて空気や水の通りが悪くなり、生育に悪影響を及ぼすからです。

根が休眠している12月~1月に鉢からバラの株を抜き、新しい良い土で植え替えてやりましょう。抜き出した株の根には土がびっしりとついているので、軍手をはめて根の間に指を入れ、古い土をバラバラとほぐしながら落とします。

1月は冬剪定前なので、株が茂っていて扱いにくい場合は、枝の上部をざっと刈り込む仮剪定をしてから行うと作業がやりやすいでしょう。
伸びすぎた根は軽く切って、新しい土で植えなおします。

花弁の縁にギザギザが入る‘ピンクグルーテンドルスト’と思われるバラ。一年草のアグロステンマと混じり咲いて、野の花の風情です。

土はバラ専用の土か、赤玉土の中粒~小粒8:腐葉土かピートモス2の割合でブレンドしたものを使うのが基本ですが、牛ふんや草木灰をプラスするなど自分流に多少アレンジするのも楽しいものです。

鉢替えは早く行うほうがその後の生育が順調に進むため、なるべく1月中旬までに終わらせましょう。
ただし、大型の鉢でバラ栽培をしている方は土替えを毎年行う必要はありません。
この場合は、鉢土の表面から掘れる深さまで土を掘り、新しい土を足してやればOKです。

‘チッペンデール’がジギタリスの中で咲く外国の庭。日本では1m前後の樹高になるのでバランスはよいでしょう。鉢植えに向く強香種。

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