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50代のお悩み「イライラ・気分の落ち込み」を人気の内科医がすすめる1回6分でできる歩行法で解消!

公開日

更新日

植田晴美

さまざまな不調があらわれる50代。健康に関する疑問に医師がアドバイスします。前回は、やる気が出ないときの心の持ちようを、婦人科医に伺いました。今回は、漢方からみた体の整え方を、内科医の石原新菜先生に伺います。おすすめの簡単な体操や、とりたい食べ物についても教えていただきましょう。

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50代のお悩み「やる気が出ない」に婦人科医が 【一番やってはいけない】と警鐘を鳴らすあの行為とは?
監修者

医師

石原新菜

いしはら・にいな
イシハラクリニック副院長。漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたっている。親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。著書に『やせる、不調が消える 読む 冷えとり』(主婦の友社)など多数。

いしはら・にいな
イシハラクリニック副院長。漢方医学、自然療法、食事療法により、さまざまな病気の治療にあたっている。親しみやすい人柄で、講演、テレビ、ラジオ、執筆活動と幅広く活躍中。日本内科学会会員。日本東洋医学会会員。著書に『やせる、不調が消える 読む 冷えとり』(主婦の友社)など多数。

Q 
イライラすることが増えました。気分が落ち込むこともたびたびです。
A 
体を動かしたり、温めたりして「気」の流れをよくしましょう。

「気」を巡らせるにはコツがある

漢方では、「気」「血」「水」の流れが滞ると、体に不調が現れると考えます。わかりやすく説明すると「気」というのは体内をめぐるエネルギー、「血」は血液、「水」は水分です。そして「やる気が出ない」のは、気の流れ、つまりエネルギーが体の中をうまく巡っていないからだと考えます。「気」の流れが滞っていることを「気滞」と言いますが、「気滞」だとやる気が出ない、気分が落ち込んだりするのです。

だからといって、「気よ! 体の中を巡れ~!」と念じてもダメ。気を巡らせるには「血」を巡らせればいい、すなわち血液の循環をよくすることを心がけてみましょう。
具体的な方法としては、お風呂にゆっくりと入って体を温める、ストレッチやヨガをする、運動をするなどです。

ふだんあまり運動をしていないと「ああ、運動をしなければ」と思っても、「体を動かすのが面倒くさい」「時間がない」など言い訳をして、何とか運動から逃げようとするものです。でもそこで一歩踏み出してみて! 「面倒くさいな」と思いつつ、イヤイヤでも体を動かすと、不思議に体も心もスッキリとしてきませんか? それは体を動かすことで、滞っていた「気」が巡り始めるからです。

また漢方では、更年期は「昇症」といって、血液が上に上がっている状態と考えます。閉経すると子宮や卵巣にたくさんの血液を送り込まなくてもよくなってきます。そのため運動習慣のある人は別ですが、ふだんあまり動かない、歩かない人は、子宮や卵巣に送られていた血が頭に上がってきてしまうのです。その結果として現れる症状がイライラする、のぼせ、ほてり、ホットフラッシュ、眠れない……など。

漢方では、こうした症状を改善するため、上にあがっている血液を下へおろせばいいと考えます。一番簡単な方法はよく歩くこと。「買い物のついでに歩く」のでは、品物を見るのに立ち止まったり、誰かとおしゃべりしたりして足が止まったりするのでだめ。おすすめは「3分普通のスピードで歩いて、3分早歩きをする」というインターバル歩行です。
インターバル歩行は1セット6分ですむので、これを3~5回程度やってみましょう。「いっぺんにたくさんは歩けない」という人は、朝晩などに分けてやってもOKです。

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