犬と猫、立ち直りが早いのはどっち? 私たちも見習いたい“切り替え力”
永遠のライバル犬と猫。はたしてどっちの能力が高いのでしょうか? 知力、感情、身体能力、五感、生活などについて、動物学者の今泉忠明さんが詳しく解説した本『犬と猫どっちが最強か決めようじゃないか』が話題です。今回は本の中から「犬と猫、切り替えが早いのはどっち?」をご紹介します。
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猫は犬よりも格段に気分の切り替えが上手!
猫ってじーっとこっちを見ていることあるし、怪談にもよく登場するし、しんねりじっとりした性格じゃない? 恨みとかずっと引きずりそう……。猫にはこういったイメージも根強くありますよね。
でも猫は、犬よりもよほど切り替え上手なんです。たとえば、ジャンプに失敗したり、獲物に逃げられたりしても、体をペロペロとなめたり伸びをしたりして気分転換したら、もう次のことを考えています。狩りを失敗するたびに落ち込んでいたら、食いっぱぐれるし敵にも狙われるしで、いいことありませんよね。だから失敗してもちょっとした「転位行動」で立ち直れるのが猫です。
犬は群れでいたのでカバーしてもらえた
犬の場合は、猫より気分を引きずります。群れで狩りをしていたので、自分が不調でもカバーしてくれる相手がいたことが大きいでしょう。とはいえ、ずっと立ち直れなかったら群れの中での地位が下がってしまうので、人間よりはよっぽど早く立ち直っていきます。
意外な結果かもしれませんが、立ち直りの早さにかけては猫の勝ち! 実は猫という動物は、気持ちを引きずらない、さっぱりした性格の生き物なのです。
猫の転位行動
転位行動って?
猫が気分を切り替えるために行う動作のこと。何か失敗してしまったとき、イヤなことに直面したときに、爪とぎやグルーミング、あくびや伸びなど、関係ない行動をして、気分を切り替えます。猫はこの転位行動がとても得意。だからこそ失敗を引きずることなく、1匹で生きてこれました。
犬と猫、切り替えが早いのはどっち?
【判定】猫の勝ち!
失敗しても落ち込んでもすぐに立ち直るのが猫
※この記事は『犬と猫 どっちが最強か決めようじゃないか』今泉忠明監修、ひぐちにちほマンガ、山田優子イラスト(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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動物学者
今泉忠明
いまいずみ・ただあき●動物学者。東京動物園協会評議員、日本動物科学研究所所長、日本ネコ科動物研究所所長、「ねこの博物館」館長などを務め、犬・猫はもちろん、動物全般についての知識の深さには定評がある。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒業。国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ。文部省(現・文部科学省)や環境庁(現・環境省)の生物調査などに従事後、上野動物園の動物解説員を務める。現在も富士山の動物の生態調査など、活発にフィールドワークを行う。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)、『わけあって絶滅しました。』(ダイヤモンド社)、『マンガでわかる猫のきもち』(大泉書店)など、生物に関する著書・監修書多数。
いまいずみ・ただあき●動物学者。東京動物園協会評議員、日本動物科学研究所所長、日本ネコ科動物研究所所長、「ねこの博物館」館長などを務め、犬・猫はもちろん、動物全般についての知識の深さには定評がある。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒業。国立科学博物館で哺乳類の分類学・生態学を学ぶ。文部省(現・文部科学省)や環境庁(現・環境省)の生物調査などに従事後、上野動物園の動物解説員を務める。現在も富士山の動物の生態調査など、活発にフィールドワークを行う。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)、『わけあって絶滅しました。』(ダイヤモンド社)、『マンガでわかる猫のきもち』(大泉書店)など、生物に関する著書・監修書多数。

犬と猫どっちが最強か決めようじゃないか
今泉忠明 監修
ひぐちにちほ マンガ
山田優子 イラスト
主婦の友社刊
永遠のライバル犬と猫。はたしてどっちの能力が高いのか? 知力、感情、身体能力、五感、生活などについて、動物学に基づいてジャッジ!犬猫について知りたい55項目を比較しました。
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