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【ガーデニング】絶賛開花中のバラをもっときれいに見せる、咲かせるヒント

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更新日

吉原美奈子

【ガーデニング】絶賛開花中のバラをもっときれいに見せる、咲かせるヒント

横浜、山下公園に咲くバラ。薄紫や白の品種は夕方の淡い光の中で見るとほんのりと浮き上がるようでとてもきれいです。

四季咲きのバラが主流ですが、それでも一年中でバラを一番楽しめるのは5月です。ちょっとしたコツと心くばりがあれば、バラはより美しく咲けるようになり、庭もきれいに見せることができますよ。

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こちらはパリのパレロワイヤルに咲くバラ。オールドローズのようなロゼット咲きのバラが古い建物によく調和しています。

バラの一番花ってなに?

バラは3月ごろから枝が伸びだし、5月にその年の最初の花を咲かせます。
一番初めに咲くので一番花というわけです。

冬の間に肥料を与えられ、しっかりと栄養分を蓄えた株は気温の上昇、日照の増加につれてどんどん成長し、開花のエネルギーを爆発させることができるのです。

ですから一番花は晩秋まで続く四季咲き性バラの開花の中でも最も勢いがあり、色も美しいのが普通です。

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印象的な白い窓辺にラティスを立て、赤いつるバラを這わせた海外の住まい。寂しくなりがちな株元は宿根草を植えてカバー。

花の美しさに注目が行きがちなバラですが、葉も全体美を構成する重要な要素で、一番花の時期の葉はよく茂り、青々として花を引き立ててくれます。
一番花がいきいきとしてフレッシュに見えるのは葉の役割も大きいのです。

ちなみに5月(寒冷地では6、7月)にしか咲かないバラは一季咲きと呼ばれ、一番花しか咲きません。
オールドローズには一季咲き種がたくさんありますが、5月の最高の一番花がずっと記憶に残るため、また特別の存在感があるように思います。

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アンバー(琥珀)色とも呼ばれるアプリコット色のバラ。このようなセミダブル(半八重)の花形は一般に雨に強いものが多いようです。

一番花を美しく堂々と咲かせよう

バラはたくさんの蕾をつけ、次々と開花していきます。
この時に必要なのは肥料ではなく水なのです。

水を十分に与えられたバラは花弁が伸びてみずみずしく、きれいな形で開花できます。
水が足りないと花は縮こまり、鉢植えの場合は後に枯れてしまうこともあります。

日照と通風のよい場所に植えられた地植えのバラは、晴天が続いているなら週に2~3回、午前中に1株につきバケツ1杯以上の水を与えます。

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大雨で傷んでしまいそうなバラは短く切って小ぶりの容器に飾りましょう。花首が短くても花器しだいで素敵に見えます。

鉢植えバラは、開花期に晴天が続けば毎日午前中に底穴から水が勢いよく流れ出るくらいに水やりをします。
曇天であっても鉢土の表面が乾いていれば水を与えます。

なお、水やりはなるべく葉にかからないように株元から与えます。
葉に水分がつくと黒星病の原因になるので習慣づけてください。

オールドローズとは、1867年に最初のモダンローズである‘ラ・フランス’が登場する以前に育種・栽培されていたバラの総称です。ダマスク系やガリカ系など豊かな香りと花姿を特徴とする系統がいくつかあり、多くは一季咲きです。自然な樹形の美しさから、ナチュラルな庭づくりによく取り入れられます。

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四季咲き性とは、特定の開花期をもたず、条件が整えば一年に複数回花を咲かせる性質を指します。​バラやベゴニアなどにこの性質をもつ品種があり、長期間花を楽しむことができます。

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一季咲きとは、一年のうち特定の季節にのみ花を咲かせる植物のことを指します。特にバラにおいてよく使われる用語で、春から初夏にかけて一度だけ花を咲かせ、その後は葉の生長や株の充実に向かうタイプの品種を指します。これに対して、四季咲きの植物は年間を通じて複数回花を咲かせる特性があります。

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寒冷地とは、平均気温が低く、冬季に雪や霜が多く降る地域を指し、園芸においては栽培可能な植物が限られる環境です。北海道や本州内陸部などが該当し、霜害や冬越しの難しさが課題になります。寒冷地では耐寒性の高い宿根草や球根植物が重宝され、逆に熱帯性植物は室内での越冬が必要です。栽培カレンダーも地域ごとに調整が必要で、気候に合った植物選びがガーデニング成功の鍵となります。

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地植えとは、植物を鉢やプランターではなく庭の地面に直接植える方法のことで、根が土中に自由に広がるため株が大きく育ちやすく、水やりや肥料の持ちもよくなるといったメリットがあります。例えばバラや宿根草、樹木類などを長期間育てたい場合に適していて、植えつけの際には土壌の排水性や日当たり、風通しなどを考慮して場所を選ぶことが大切です。

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一番花とは、一つの株の中で最初に咲く花のことを指します。特にバラやトマト、ナスなどの野菜栽培において、一番花の管理が重要視されることもあります。

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花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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