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長寿研究の第一人者がすすめる【究極の老化予防食】認知症予防に必須の食材とは?

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ゆうゆう編集部

毎日食べたい! 認知症予防に必須の食材

脳を守り、病気予防に役立つ【発芽発酵玄米】

長寿研究の第一人者がすすめる【究極の老化予防食】認知症予防に必須の食材とは?(画像4)

発芽発酵玄米は、寝かせ玄米とも呼ばれる。発芽した玄米を炊いてから寝かせる(発酵させる)ことでモチモチ食感になり、甘みとうまみがアップする。

発芽発酵玄米は、発芽させた玄米を小豆と塩を加えて炊き、発酵させたもの。白米に比べ、健康維持や老化予防に欠かせないビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれている。さらに、記憶力の向上に役立つGABAも豊富。GABAは脳で重要な役割を担う神経伝達物質で、神経を鎮めたり、ストレスを緩和したり、睡眠の質をよくしたりすることがわかっている。他にも、がん細胞を攻撃するNK細胞を活性化するアラビノキシラン、体内の毒素の排泄を促すフィチン酸、免疫力を高め、認知症の予防に役立つポポリサッカライド(LPS)なども含まれていて、老化予防や病気予防に役立つ成分の宝庫といえる。

発芽発酵玄米の炊き方

玄米を半日~1日ほど水につけて発芽させる。玄米が膨らみ、小さな芽が出てきたら発芽玄米の完成。炊飯器に発芽玄米、小豆、水、塩を入れて炊飯する。炊けたら保温し、しばらくおいて発酵させる。時間がたつほど赤茶色が濃く、もちもちとした食感が増していく。1週間ほどもつが、食べるタイミングはお好みで。

油の種類が寿命を左右【健康的な油】

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老化予防、病気予防にはオリーブ オイル。認知機能の維持・改善にはココナッツオイルを。

脳を若々しく保ち、病気を予防するのであれば、調理油にはエクストラバージンオリーブオイルを。エクストラバージンオリーブオイルには、老化を抑制するポリフェノールが豊富に含まれていて、認知機能を改善する効果があることが確認されている。酸化しにくいので、加熱調理にも使うことができるが、より効果的に取り入れるのであれば、ドレッシングなどにして加熱しないでとるとよい。また、脳を活性化させるにはココナッツオイルがおすすめ。ココナッツオイルにはケトン体の原料となる中鎖脂肪酸が豊富で、適量を摂取することで血中のケトン体の濃度がアップする。ケトン体は脳をはじめ生命活動のエネルギー源として利用され、認知症予防、記憶力アップなどにつながる。

精製度が低いものを選ぶこと!【砂糖と塩】

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昔ながらの製法で作られたものは、精製度が低く、ビタミンやミネラルが豊富。

不純物を取り除いた上白糖やグラニュー糖は、成分のほとんどがショ糖で、血糖値を急上昇させる危険な甘味料。一方、黒砂糖やきび糖、てんさい糖、はちみつなどはショ糖以外にも天然の成分が含まれているので、甘味料としてはこれらを活用するようにしたい。塩も同様、精製された食塩は不純物を取り除く段階で、体に必要なミネラルなどが失われている。伝統的な技法で作られた国産の海塩は、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれており、自然なうまみや甘みがある。ていねいに作られた海塩であれば、これらのミネラルも一緒にとれるので、体内のミネラルバランスを整えることができる。

健康長寿のために、1日2個【卵】

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理想は平飼いで質のよいエサを与えられた鶏の卵。

かつてはコレステロールに配慮して食べすぎないよう注意されていたが、2015年にアメリカで食事由来のコレステロール摂取に対する制限が削除され、その健康効果が注目されている。最近では、脳卒中や認知機能の低下を防ぐためには、毎日食べたほうがいい健康食材となっている。卵の栄養で特に注目されているのが、コリンとレシチン。コリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの原料になり、レシチンはコレステロールの分解や排出を促す。完全栄養食品と呼ばれるほど栄養価が高く、良質のタンパク質も豊富。高齢者の栄養不足を補うには、最適の食材だ。

腸内環境をよくする【発酵食品】

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日本食は発酵食品の宝庫。 腸内環境を整えるためにも積極的に食べよう。

発酵食品とは、微生物が食品のタンパク質やでんぷんを分解して別のものに作りかえた食品の総称。みそ、しょうゆ、みりん、塩こうじなどの調味料、ぬか漬けやキムチなどの漬け物、納豆などはすべて発酵食品。これらに含まれるこうじ菌や乳酸菌、納豆菌などが腸内環境を整え、脳の炎症を予防してくれる。乳酸菌はチーズやヨーグルトよりもキムチやぬか漬けからとるとよい。納豆には血栓をとかすナットウキナーゼという酵素や良質なタンパク質が豊富なので、1日1パックを目安に食べるとよい。

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