韓国ドラマ【ホジュン】衝撃的な最期を迫真の演技で見せてくれたソン・ジェヒに胸が締め付けられる 28〜37話レビュー
公開日
更新日
藤岡眞澄
テレビ東京で放送中(月〜金 8時15分 全68話)の「ホジュン〜伝説の心医〜」は、2013年に韓国MBCで放送された歴史エンタメドラマ。朝鮮王朝時代に実在した名医の波乱万丈な生涯を描きます。これでもかという困難を乗り越えていくホ・ジュン。今回は、28話後半〜37話のレビューをお届けします。(U-NEXT、FOD、Amazon Prime Video では全135話で配信中)
※ネタバレを含みます
▼前回はこちら▼
韓国ドラマ【ホジュン】ウィテは師としてジュンに授ける最期の“授業”をする。胸アツの 19〜28話レビュー宿命のライバル対決が繰り広げられる
一足先に科挙に合格したユ・ドジ(ナムグン・ミン)の後を追うように、首席で内医院の医員になったホ・ジュン(キム・ジュヒョク)—— 28話後半~37話は、宿命のライバル対決が、舞台を内医院に移して繰り広げられる。
ジュンが内医院にはびこる悪弊はもとより、王宮内の権力闘争に巻き込まれる展開は、サスペンスドラマさながらだ。
初登庁の朝。ジュンは苦労がたたって流産した妻ダヒ(パク・ウンビン)が気がかりで、遅刻する大失態。医生の研修担当になったドジは、ジュンに厳しい罰を与える。だが、御医ヤン・イェス(チェ・ジョンファン)はジュンの医者としての資質を見抜いていた。
それにしても、師ウィテをも凌ぐ名医、と称賛されるジュンが、妻が妊娠し、不調を抱えていることに気づかない、というのも不思議な話。「私のせい」と謝るダヒが不憫だ。
そのころ、イェジン(パク・ジニ)は漢陽の街角で窮地を救ってくれたイ・ジョンミョン(ソン・ジェヒ)の計らいで、医女になっていた。実は人事を司る役所の官吏であるジョンミョンは、イェジンに熱い思いを抱いていたのだ。人はこれを、下心ともいう。
こうした人事の職権濫用があって、ドラマが大きく動くのは韓国時代劇あるある。そして、職権濫用は真っ正直なジュンを苦しめる。
研修指導の成果を認められ、令監として絶対的人事権を持つ義父の後ろ盾もあり、出世の階段を駆け上がるドジ。ドジが勤める内医院は、王や王族の診療にあたるエリート医員集団だ。
出る杭は打たれ、御医への道は遠のくばかり
一方、成績トップにも関わらず、慢性的な人手不足に喘ぎ、押し寄せる庶民の診療に汗だくの恵民署に配属されるジュン。昔も今も、出る杭は打たれ、御医への道は遠のくばかりだった。
だが、この配属が、同じく恵民署で医女として働き、ジュンの傍らで補佐をすることになったイェジンの恋心に再び火を付けた。朝から晩まで診療に勤しむ2人。しかも、ダヒに「ご主人は忙しくてしばらく帰れません」とお知らせに行くイェジンはまさに“匂わせ女”。でも、表情ひとつ変えないダヒが、女としては一枚上手だ。