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年齢を言い訳にしない! 宇宙飛行士・野口聡一さんに学ぶ「60代からの夢の見つけ方、叶え方」

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鵜澤みな子

長続きの秘訣は100点を目指さないこと

家族や周囲の力を借りて「自分の棚卸し」をすることで、自分がこれから進むべき道が見えてくると野口さんは語る。では、やる気自体が失われてしまったときは?

「やる気タンク(=モチベーション)が空になるのは、どこか一カ所にだけモチベーションの源を置いているときに起こりやすい。たとえば、会社人間なら、昇進とか出世からやる気を得ているケースですね。そこにだけモチベーションの源を置いていると、やがてそれはつきてしまう。社会の中で自分が認められたいというのは、人間にとって根元的な欲求の一つです。一本足打法にならないように、複数のモチベーションの源を求めていくのがいいんじゃないかと思います。たとえば、地域の活動に参加したり、ボランティア活動をしたり、習い事をするのもいい。また、家族の中で大事にされることでも承認欲求を満たしていけると思います」

野口さんによると50代、60代が夢をかなえるためのおすすめの方法が、もう一つあるそうだ。

「若いうちは自分に対して厳しく、何かを成し遂げようという気持ちがあるために完璧主義者になりやすい。ミスをしたくないし、やるからには100点! でも、完璧主義は長続きしないことが多いんです。ある程度の失敗とか失点を自分で許容して、これで十分、いい線までいっているというぐらいの感じでやり過ごしていくほうが、結果的に長続きして幸せになれるでしょう。私たちのようにレベル60ともなると、誰もがすでにたくさん失点を重ねています(笑)。無理に完璧を目指さないほうが長続きするので、結果的に夢を叶えやすくなると思います」

プロフィール

野口聡一さん 宇宙飛行士・東京大学特任教授

のぐち・そういち●1965年生まれ。東京大学大学院修了。
石川島播磨重工業(現IHI)に入社後、1996年からNASDA(現JAXA)の宇宙飛行士候補者に選定される。3回の宇宙飛行に成功。
船外活動4回、世界で初めて3通りの方法で地球に帰還したとして、ギネス記録に認定。
現在は合同会社未来圏代表、国際社会経済研究所理事、東京大学先端科学技術研究センターの特任教授を務める。

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撮影/佐山裕子(主婦の友社)

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