【精神科医Tomy先生】「『死んだ後のことなんか知らないわ』でいい!」70歳女性の「断捨離がうまく進まない」の驚きの回答は?
家事や仕事、介護や子どもの心配……。体力は落ちるのに悩みは増えるゆうゆう世代。全部を頑張ろうとして疲れがたまっていませんか。その頑張り、本当に必要でしょうか? 完璧でなく、ほどほどでいいのでは? 「ほどほど力」を提唱する精神科医のTomy先生に、読者の「老い・健康」に関するお悩みに答えていただきました。
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お話を伺ったのは
精神科医 Tomy先生
トミー●1978年生まれ。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医。
フォロワー数39万人突破のX(旧Twitter)が人気で、テレビ・ラジオなどマスコミ出演多数。
『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』に始まる「1秒シリーズ」(ダイヤモンド社)は大ベストセラーに。
他に『精神科医Tomyの自分を大切にする習慣』(フォレスト出版)など著書多数。
Tomy先生教えて!こんなときこそ「ほどほど力」の使い方ヒント【老い・健康】
Q ジム通いや健康のために飲んでいるサプリ。一度始めるとやめどきがわかりません。健康で若々しくいる努力をしなくてはと思いますが、億劫にも感じています。(O.M.さん 63歳)
A ジム通いもサプリも、最初は健康に役立つと思って始めたのかもしれませんが、今のあなたは、実はそれらが本当に必要だと思っていないのではないでしょうか。みんながやっているからやったほうがいいのかな、というのは他人軸の発想です。私は長年ジムに通っていますが、それはサウナやお風呂も含めてジムでの運動が楽しく、いちばん効率がよいと思っているからです。またサプリは薬ではなく、健康になるためには他にもいろいろな方法があります。ジムよりも毎朝の散歩のほうが気持ちがいいなとか、栄養はおいしい食事でとろうとか。惰性で頑張り続けずに、自分に合ったやり方を選択しましょう。
Q 終活のために断捨離をしなくては、とわかってはいるのですが、思うようにできません。(U.M.さん 70歳)
A 私は終活はいらないと思っています。死んだ後のことを、せっかく生きている今、考えるのはとてももったいないと思うんです。それは残された人が勝手にやってくれればいいことで、自分は「死んだ後のことなんか知らないわ」でいいと思います。だから断捨離は、今の自分のためにやるべきでしょう。何を残し、何を捨てれば自分が快適に暮らせるのか、それだけの話なんですよね。もちろん、とにかく完璧に整理して死んでいきたいならそれもよし。終活が重荷ならやらない。自分軸をはっきりさせれば断捨離も進んでいきますよ。
Q 見た目年齢が同世代の人より高いようです。友人にも、「もっとおしゃれしなさいよ」「ちゃんとお化粧したら」と言われる始末。うまくできない自分が情けないです。(A.H.さん 68歳)
A ぜひ覚えておいてほしいのですが、見た目年齢というのは案外すぐに変わるものです。仕事が辛くてやりたいことをやれない生活が続けば、人はすぐに老け込んでしまいますし、同じ人が転職したとたん、見違えるように若々しくなったりするものです。芸能人などの「推し活」をしている人がやけにきれいで元気だったりしませんか。おしゃれやお化粧をする以前に、生き生きと過ごしている人は若々しく見えるものなのです。もちろん、おしゃれやお化粧に興味があれば、それを楽しむのもいいと思います。いずれにしろ、あなたが好きなことを楽しんでいれば、友人もそんな言葉を言わなくなるでしょう。
精神科医Tomyのほどほど力 全力投球は、もう卒業よ
精神科医 Tomy著 だいわ文庫
全力で頑張り続けることに疲れてしまった人に、完璧を求めず自分らしく生きるための「ほどほど力」の大切さを教えてくれる一冊。日常で実践できる具体的なヒントも多く、読むうちに心の余裕が生まれ、毎日の生活がもっと楽になる。
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取材・文/志村美史子
※この記事は「ゆうゆう」2025年9月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。
