【南果歩さん】友達に「ごめん、私60過ぎてるよ」と告白。孤独とうまくつき合う方法とは?
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志賀佳織
自分を好きでいられるか、それが大事
そんな南さんが次に挑んだのは、ハートフルなコメディ映画『ルール・オブ・リビング』だ。長く日本で俳優や演出家として活躍するグレッグ・デールさんが、監督・脚本と、出演も。作品は、異文化と出合って、本当の自分自身を取り戻していくミドルエイジの女性の姿を温かく描いている。
「主人公の美久子は、自分のルーティンを守りながら生きていて、そこからはみ出すイメージももっていない人。その意味では、多くの同世代の日本女性が共鳴する部分がいっぱいあるのではないかと思います。でも現状に満足しているわけではなくて、何か自分が変わるきっかけが欲しいとは思っている。そこへひょんなことからアメリカ人の男性とルームシェアをすることになって、最初は拒否反応しかなかったのが、窓が開いて新しい空気が入ってくるんですね。日本人って私自身もそうですが、人の目を気にして、年齢や肩書で自分を縛ってしまうところがありますよね。でも、大事なのは、自分自身が自分を好きでいられているか、人生をエンジョイしているかということ。そこを感じていただけたらいいなと思います」
デール監督と南さんは、昔ある舞台で仕事をして以来、年賀状をやりとりする間柄。今回久々にタッグを組んで、監督は、プロとしての南さんの期待以上の演技力と、特に「ハート」に感銘を受けたという。コメディ映画は難しいといわれるが、8つの国際映画祭から招待を受け、セドナ国際映画祭では最優秀長編コメディ賞も受賞している。美久子の姿は、きっと多くの女性の背中を押してくれるに違いない。
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