「夫の収入の半分は自分のもの」と思い込んでない?50代から「自分資産」を始めるべき本当の理由
定年後にお金に困らず生活するにはどうすればいい? 自分の好きなように生きていくための基盤は、やはりお金。ファイナンシャルプランナー・井戸美枝さんの話題の新刊『ひとりで自分資産はつくれる 52歳からお金を貯める・増やす』から、そのヒントを抜粋してお届けします。第1回は、自分だけの資産を知る大切さとメリットについて。
夫の資産と妻の資産は別物。自分だけの資産を知ろう
「自分だけの資産」がどれくらいあるか、知っていますか?
家族と暮らしていると、「家族のお金=自分のお金」と思い込みがちです。特に妻が夫の扶養に入っていて夫の収入で生活費をまかなっている場合、夫の収入の「少なくとも半分は自分のもの」と考える人もいるでしょう。
でも、夫の収入はあくまでも夫のお金。その一部を妻が自分の口座に入れると、法的には贈与になり、年間110万円を超えると贈与税がかかります。夫名義の家も同じで、妻がパート代を夫名義の家の住宅ローンの返済に注ぎ込んでも、家は妻の資産にはなりません。夫の資産と妻の資産は別物なのです。
人生100年と言われる時代、50代にはまだまだ長い将来があります。万一の離別や死別、病気やケガ、失業などで家族のお金がなくなったとき、自分だけの資産がないのはとても怖いこと。「いくらあるかよくわからない」という人は、きちんと把握することがこれからを安心して過ごすための第一歩です。
夫婦の資産を区別して考えることが、身を守ります!
配偶者や家族のお金は、あくまでも生活費として渡されているだけであって、自分の資産ではありません。
「黙ってへそくりにすると、自分名義の貯蓄でも配偶者や家族のものとみなされることも」
自分だけの資産とは、自分が好きなときに、自由に使える資産のこと。
自分だけの資産があれば、「キャリアアップのために資格をとりたい」 「アーティストの推し活をしたい」などやりたいことを遂行したり、配偶者との死別・離婚、病気やケガなどのピンチにもあわてず対処できます。
