就寝中の激痛!【こむら返り】その意外な原因とは? 簡単な予防法も紹介
漢方薬「芍薬甘草湯」の常用には注意が必要
大抵は数分でおさまるこむら返りの痛みだが、痙攣が起きている最中は、少しでも早くおさまらないかと焦るばかり。
「脚を伸ばして座り、親指を反らしてふくらはぎを伸ばすといい、とよくいいます。急に伸ばすと痛むので、ふくらはぎをさすり、筋肉がギュッと収縮しているのを確認しながら、ゆっくり伸ばすようにしましょう。足の裏の親指のつけ根など、ここを引っ張るとふくらはぎが伸びてくる、というポイントを探して伸ばすのもいいと思います」
こむら返りにきく薬はあるのだろうか?
「漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)がよく使われます。たまに使うのであればいいのですが、毎日のように飲むと体に水分がたまり、高血圧になるリスクがあるので注意が必要です」
ふくらはぎを温め、ストレッチや筋トレで血流促進を
予防のためにできることは?
「まずは脱水を防ぐことです。トイレに起きるのがいやで、夜は水分を控えている方もいますが、寝る前に水分補給をしましょう。夜中に目が覚めてしまったときは、コップ半分くらいの水を飲むといいと思います。そして冷え対策を。足首やふくらはぎを冷やさないために、レッグウォーマーやレギンスをはいて寝るのがおすすめです。私も冬はレギンスをはいて寝ています。ふくらはぎが温まります」
血流をよくするためには、ストレッチが効果的だ。常喜さんも実践している。
「お風呂に入ったときに、湯船の中で脚を伸ばし足首を90度起こして内側にひねります。寝る前にはふくらはぎを伸ばすストレッチもしています。筋肉量を減らさないためにはスクワットがおすすめです。ひざを痛めないように気をつけて行ってください」
こむら返りが頻繁に起こる場合は、病院に行ったほうがいいのだろうか。
「こむら返りだけなら、すぐに受診しなくてもいいでしょう。こむら返りは、甲状腺の病気や下肢静脈瘤で起こりやすくなる症状の一つですが、その場合は他の症状も出ているはずです。とはいえ、何もしなければ改善は望めないので、まずは予防法を試してみてください。ただし、動悸がする、体調が悪い、微熱がある、下肢の血管がぼこぼこ腫れている……などの症状があれば病気の可能性もあるので受診しましょう」
【ドクターから一言】
加齢とともに起きやすくなるこむら返り。十分な水分補給、冷え対策、ふくらはぎのストレッチ、筋トレなどを日課にして予防を。
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