朝食を抜くと脳出血リスク36%増!?高齢者がラーメンやカツ丼を食べるのに適した時間も【77歳・鎌田 實先生】
健康寿命&病気予防の9割は朝メシで決まる!? 77歳・鎌田 實先生の話題の新刊『鎌田式 最強のズボラ朝メシ!』(エクスナレッジ刊)から、先生が毎日実践し、50年かけて調べ上げた朝メシの極意お届けします。第2回は、朝ラー(朝のラーメン)は意外によいという話!
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>>「朝メシは何を食べるのが1番いいの?」77歳名医が語る朝食の新常識とは?【鎌田 實先生】夜食べると太りやすい
「夜遅く食べると太りやすい」などといわれますが、これは事実です。ここにも体内時計の存在が関わっています(第1回の記事を参照)。
親時計は、睡眠・覚醒のリズムや体温のリズム、血圧のリズム、ホルモン分泌のリズムなどをつくり出します。
一方、肝臓などの子時計は、おおまかにいうと、朝は活動のためのエネルギーをつくり、夜は余ったエネルギーを脂肪として蓄えようとします。
つまり、朝メシはエネルギーに換わりやすく、夕メシ(夜の食事)は、体脂肪になりやすいということです。
夜遅い食事が肥満を招きやすいのは、ビーマルワンという時計遺伝子が関わっています。ビーマルワンは、脂肪の合成を促進する時計遺伝子で、夜遅い時間に活発になることがわかっています。そのため、同じカロリーをとっていたとしても、夜遅く食べるほうが太りやすいのです。
もう1つ、夜遅く食事をとると、メラトニン(睡眠を調節するホルモン)の分泌が増加します。 メラトニンが増加すると、インスリンの分泌が抑制されるため血糖値が上昇し、これも余ったエネルギーを脂肪として貯め込みやすくします。
2次会の後のシメのラーメンも太る原因の1つです。お酒を飲むと脱水が起こるため、のどが渇くことがあり、シメのラーメンが食べたくなるのです。
ぼくはカツ丼やラーメンを食べてもいいという健康法を提唱しています。でもそれは、できればランチとか、朝ラー(朝のラーメン)のほうがよいのです。
朝ラーをすすめると、「朝からラーメンかよ!」と、朝ラーを軽蔑していろいろなことをいう人がいますが、シメのラーメンより朝ラーのほうがはるかによいのです。
昼ラーメンもたまにはよいでしょう。高齢者はむしろ1カ月に1回ぐらいラーメンやカツ丼を食べてよいと、ぼくは考えています。いけないのはビーマルワンの活動しやすい時間帯に、ラーメンを食べること。夜食にこういうものを食べることは、時間栄養学の点からも、かなり問題があるということを理解してください。
