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スティーブ・ジョブズも実践!「今日が人生最後でも…」の暮らし方【禅僧・枡野俊明さん】

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ゆうゆう編集部

昨日少年 今日白頭——さくじつしょうねん こんにちはくとう

人はあっという間に老人になる。
時が過ぎるのは早く、人生は有限。
今したいことは今すぐ実行を

「今日が人生最後でもこれをするか」を問う

さて、相談者さんは最近「元気でいられるのはあと10年程度かもしれないのだ」と気づいたのですね。平均寿命も健康寿命も、あくまで平均値ではありますが、「健康に過ごせるのはあと〇年程度かもしれない」と考えて、この先の人生を考え直すのはとても大切なことだと思います。

人生の残りの時間を充実させていきたいと思うのであれば、「いつか時期がきたらやろう」と思っていることに、今すぐ着手することをおすすめします。できることからでもいい、少しずつでもいい。「やりたい」と思ったことを積み上げていくことが、人生の充実につながるのだと思います。

アップル社の創始者であるスティーブ・ジョブズのスピーチに、印象的な言葉があります。

「私は毎朝、鏡に映る自分に問いかけるようにしています。『もし今日が最後の日だとしても、今からやろうとしていることをするだろうか』と。『違う』という答えが何日も続くようなら、ちょっと生き方を見直したほうがよいということです」

これは、2005年にスタンフォード大学の学生に向けての言葉です。ジョブズはその2年前に膵臓がんが見つかり、手術で一命をとりとめたばかり。死は身近にあったはずです。だからこそジョブズは「今やろうと思っていることと、本当にやりたいことが違っているのであれば、やりたいことをしなさい」というメッセージを若い世代に送ったのでしょう。死が迫ってから気づくより、はるかにいいからです。

ちなみに、この考え方は禅の思想によるものです。ジョブズは曹洞宗の禅僧・乙川弘文和尚を生涯の師と仰いでいました。禅の考え方である「余分なものをそぎ落とす」という考えは、iPhoneの設計などに多大な影響を与えたことで知られています。

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