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ベストセラー『三千円の使いかた』の作者【原田ひ香さん】物価高の中、3000円あったら何に使う?

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ゆうゆう編集部

日々の暮らしが楽しく豊かになることに使いたい

2021年に文庫化され、100万部を超えるベストセラーになった『三千円の使いかた』。読者からは「NISAやiDeCoが気になっていて、この本を読んでやってみようと思った」とか、「家計簿をつけてみようと思った」という声が多く届いたという。

「家計簿は家計管理や節約だけのためのものではなくて、未来にどういうふうにお金を使っていくか、将来のことを考えるためのものでもあるんですね」 

コロナ禍以降は物価の上昇が続いている。老後の不安もあり、さらに節約を心がけている人も多い。

「私も55歳になり、老後の不安は感じます。お金も使わないでおこうと思えば使わないですむ。でも今年、思い切ってキッチンのリフォームにお金をかけたんですが、やってよかったです。使いやすく見た目もきれいだと、毎日よかったなと思えて。食器洗い機とか、日々の暮らしがラクになることにお金を使うのはいいと思います」

3000円あったら映画を1本観て帰りにカフェでお茶、かな

『三千円の使いかた』は、「人は三千円の使い方で人生が決まるよ」という印象的なフレーズで始まる。では今3000円があったら、原田さんは何に使うのだろうか。

「物価高で3000円の使いでがなくなりましたよね……。今ならサービスデーに映画を見て、文庫本を1冊買ってカフェでコーヒー、でしょうか。友達と一緒に、映画やちょっといいランチに行くのもいいですね。誰かと一緒に出かければ会話も楽しめる。そういう『生(なま)の楽しみ』に使いたいですね」

主婦ってすごい! 節約意識に驚いて書き始めた家計小説

原田さんが『三千円の使いかた』を書くきっかけとなったのは、15~16年前に美容室で手にした節約雑誌。「年収200万円の4人家族の主婦が、食費1万5000円くらいでやりくりしている記事で、リアルな数字をさらけ出しているのに驚きました」。それから10年後、小説に。これまでなかった「普通の家族の家計、節約、お金の使い方」をリアルに描き評判を呼ぶ。

生きるために「なくてはならない」お金をめぐる物語に、ハラハラしたり、ときに身につまされてしんみりしたり。税金やお金に関する制度や法律についての知識が得られるのも、原田さんの小説ならでは。

『月収』

ベストセラー『三千円の使いかた』の作者【原田ひ香さん】物価高の中、3000円あったら何に使う?(画像5)

中央公論新社 1870円

『財布は踊る』

ベストセラー『三千円の使いかた』の作者【原田ひ香さん】物価高の中、3000円あったら何に使う?(画像6)

新潮文庫 781円

『三千円の使いかた』

ベストセラー『三千円の使いかた』の作者【原田ひ香さん】物価高の中、3000円あったら何に使う?(画像7)

中公文庫 770円

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撮影/鈴木江実子 取材・文/田﨑佳子

※この記事は「ゆうゆう」2026年1月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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