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冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】

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光武俊子

毎年、5月の連休過ぎに気温の上昇とともに現れる病気や害虫。園芸愛好家にとって最も厄介な存在です。触れるのはもちろん、見たくもない存在だから、ひそかに潜んでいる冬のうちに一網打尽といたしましょう! この時期にこそ大事な病害虫対策をご一緒に。

冬に潜んでいる害虫をみつけよう!

関東南部などの暖地では、乾いた風が吹き渡って空気が澄み、気温の低い冬は植物もほとんど眠っているように動きがありません。病気や害虫の姿も見当たらず、庭やベランダは咲く花こそ少なくても穏やかな様子。けれども、害虫や病原菌は息をひそめて生きています。

たとえば常緑性のゼフィランサスなど、冬も生い茂った多年草の葉をかき分けてみると、丸々としたナメクジがぬくぬくしているのを発見。鉢植えのバラを植え替えようと鉢から抜くと、コガネムシの幼虫に遭遇したりします。庭の落ち葉溜まりなども、冬越しする害虫が潜んでいるので要注意です。

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像2)

晩夏に次々と咲くゼフィランサス

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像3)

落ち葉の下で冬越しする害虫

そこで、生い茂った多年草の下葉を刈り込んだり、落ち葉をはいて庭をすっきり片づけるのは、害虫を冬越しさせずに退治するために大切な作業なのです。

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像4)

落ち葉を集めて堆肥にする

病原菌は落ち葉や土中などで生きている

一方、植物に発生する病気の多くは、食品などに生えるカビの仲間の糸状菌によるものです。カビですから、気温20~25℃で湿度の高い状況で活発に発生しますが、寒くて乾燥している冬も生きています。前年に発病した植物の葉や落ち葉、土中で休眠越冬しているのです。

そして気温などの条件が整うと、再び発生して増殖・繁殖、伝染して次の世代が発生します。病気も害虫もこのライフサイクルを繰り返すので、今年は発生させないように、冬のうちにライフサイクルを断ち切る対策を実行しましょう。

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像5)

バラによく発生する黒星病

越冬している病害虫にはどんなものがある⁉

庭やベランダでよく発生する病気はうどんこ病や黒星病です。どちらも糸状菌によるもので、とくに黒星病はバラによく発生。冬は菌糸や胞子の状態で、寄生している植物の葉や落ち葉、近くの雑草などで越冬します。

バラの新芽やパンジーなどにもよく発生するアブラムシは、高温や極寒には弱く真夏や真冬に成虫は死にますが、卵で越冬するので厄介です。アブラムシのほかにも、カイガラムシやアオムシなど、卵やさなぎで越冬する害虫はたくさんいます。

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像6)

コナカイガラムシ

冬のうちに病害虫を撃退!庭と植物を守る簡単な対策法【ガーデニング】(画像7)

ミノムシの越冬

カイガラムシとは、観葉植物や庭木に被害を及ぼす体長数ミリの小型害虫で、成熟すると殻のような硬い体をもち、葉や茎に付着して植物の汁を吸い取ります。排泄物がすす病の原因にもなる他、薬剤が効きにくいため駆除が難しい厄介な害虫として知られており、ブラシでこすり落とす、専用の油剤を使用するなどの物理的・化学的対策が必要です。

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アブラムシとは、植物の若芽や葉に群がり、汁を吸って生育を妨げる害虫です。ウイルス病を媒介したり、排泄物でカビが発生したりすることもあります。繁殖力が非常に強いため、早期の発見と駆除が重要です。対策としては、葉裏のチェック、捕殺、防虫ネットや黄色いものに集まる習性を生かした吸着テープの設置、またはアブラムシ専用の薬剤を使うのが効果的です。

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うどんこ病とは、植物の葉や茎に白い粉状のカビ(菌糸)が付着して広がる病気で、風通しや日当たりの悪い環境で発生しやすいのが特徴です。おもにバラやウリ科の野菜、観葉植物などに多く見られ、光合成が妨げられて生育が悪化することがあります。発症初期に薬剤や重曹スプレーで対処したり、病気の発生した葉を除去したりすることで広がりを防げます。予防には、株間を開けて風通しをよくすることが効果的です。

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芽出し肥とは、植物が春に芽吹くタイミングで与える肥料のことです。この肥料は新芽や葉の生長を促し、元気なスタートを切るためのサポート役として重要な役割を果たします。おもにチッ素を含む肥料が多く、植物の生命力を高める効果があります。特に球根植物や多年草、果樹などに役立ち、ガーデニング初心者にも手軽に取り入れやすい方法です。適切に施肥することでその後の生育や開花がより充実し、庭づくりが楽しめます。

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植え替えとは、鉢植えや地植えの植物を別の場所や容器に移して育て直す作業を指します。生長に伴って根詰まりを起こしたり、用土の養分が不足したりした場合に必要で、植物の健康を保つために欠かせない手入れのひとつです。時期としては休眠期や生長初期が適していて、新しい用土や大きな容器、広い場所に植え替えることで根の活性化を促します。根の状態を確認しながら丁寧に行うことで、再び元気に育ちやすくなります。

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殺菌剤とは、植物を病原菌から守り、病気を防止または治療するために用いる薬剤の総称です。特に野菜や花の栽培では、カビや細菌由来の病気が発生しやすいため、適切な殺菌剤を上手に使うことで病害から植物を守ることができます。使用の際は指定された用量や使用方法を守り、定期的な散布が効果的です。また、環境への配慮から薬剤を最小限に抑えたい場合には、病気に強い品種を選んだり、通気性や水はけを改善するなどの予防的管理を並行して行うとより効果的です。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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冬越しとは、寒さに弱い植物を冬の寒さや霜から守って生き延びさせるための管理方法です。屋外に置いている鉢植えを室内に取り込んだり、花壇の土の表面にワラや落ち葉などを敷き詰めたりします。

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ハダニは、庭や鉢植えでよく発生する小さな害虫で、植物の葉裏に付着し汁を吸うことで被害を与えます。暖かく乾燥した環境を好み、特徴的な斑点模様や葉の変色、枯れを引き起こします。特にバラや観葉植物で被害が目立ち、防除には葉水や専用の薬剤が有効です。定期的な水やりや湿度の管理で予防を心がけることも重要です。

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花弁とは、一般に「花びら」と呼ばれる部分で、花の中でも最も視覚的に目立つ構造です。昆虫を引き寄せるための鮮やかな色や形、香りを備えており、園芸植物ではこの花弁の特徴が観賞価値に直結します。八重咲きや一重咲きの違いも花弁の枚数に関係しており、育種や品種改良ではこの部分の改良が重点的に行われます。雨や暑さで傷みやすいため、花弁の丈夫さもガーデナーには重要なポイントです。

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胞子とは、植物や菌類が繁殖や生存を目的として生み出す微小な生殖細胞のことです。特にシダ植物やコケ植物、カビやキノコなどで見られる現象で、種子と異なり胚を含まない特徴があります。軽くて風や水、動物を利用して遠くまで運ばれ、広い範囲で繁殖が可能です。ガーデニングでは、シダ類など胞子植物の特徴的な繁殖方法として、その生態を観察する楽しみも広がります。

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暖地とは、年平均気温が15℃〜18℃、冬も厳しい寒さになりにくい地域を指します。日本では九州や四国、沖縄、本州の関東以南の太平洋側などが該当します。こうした地域では、寒さに弱い熱帯植物や南国フルーツ、四季咲きの花がガーデニングで育てやすいのが特徴です。ただし、夏の高温多湿が植物の生長に与える影響もあるため、適切な管理が必要となります。

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休眠とは、植物が生長を一時的に停止して、寒さや乾燥などの不利な環境から身を守る生理状態のことを指します。球根や落葉樹などでは、冬の寒さに備えて活動を停止し、気温が上がると再び芽吹きます。休眠中の植物は水や肥料をそれほど必要としないため、過湿や過剰施肥を避けて管理することが大切です。休眠の有無や期間を知ることは、植え替えや剪定の適期を見極めるうえでも重要です。

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乳剤とは、水に溶けにくい油状の薬剤を乳化剤によって微細な粒子状に分散させた農薬の形態のことです。おもに植物への害虫や病気対策として使用され、ガーデニングでも広く活用されています。油状成分が水と混ざりやすくなることで散布時の効率がよくなり、植物全体に均一に行き渡りやすくなるのが特徴です。

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枝とは、植物の幹や主軸から分かれて伸びる部分で、葉や花、果実をつける役割があります。枝の生え方や配置によって光の取り込み方や風通し、樹形が左右されるため、剪定や誘引を通じて理想的な姿に整えることがガーデニングでは大切になります。

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