「本物の素材でできた服は、気に入ったら擦り切れるまで着る」“本物を長く”を貫く、南仏暮らしの69歳アンティーク商
南フランスの田舎でアンティークショップを営む69歳、クリスティーヌ・カーズさん。骨董の仕事は、想像以上に体力勝負です。それでも69歳のクリスティーヌさんが軽やかでいられる理由は、特別なことを何もしていないからかもしれません。第3回は、日曜のマルシェから始まる、シンプルな食と体の整え方。パリに住む日本人ライターがお届けします。
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>>南仏の片田舎でアンティーク店を営む69歳。魔女の館のような中世の家で語る「修復とは、家の魂を尊重すること」市場の野菜と山羊のチーズが支えるシニアご飯
日曜日の朝、クリスティーヌさんはマルシェへ向かいます。
サンタントナン=ノーブル=ヴァルの日曜市は、地元の農家が季節の恵みを持ち寄る素朴なマルシェです。夏にはトマトやズッキーニ、秋には木の実やぶどうに梨、旬のものが、エネルギーに満ち満ちて、「今食べて!」と語りかけてくるようです。
「村の人々が挨拶を交わし、産地や調理法を話し合ったり、それは買い物というルーティンを超えた、コミュニケーションの時間ね」
クリスティーヌさんがいつも買うものは大体決まっていて、新鮮な野菜やチーズがメイン。
「食は健康のベース。両親が食にはとても気をつかう人だったので、私も自然にそれを受け継ぎました」
昼食は、1日の中でも特別な時間
朝からアンティークの修復など、作業をしていても、お昼前には仕事の手を止め、丁寧に食卓を整えるというクリスティーヌさん。
肉はほとんど食べずに、旬の野菜を使ったサラダや温かい料理が中心です。そして食事の締めくくりは、山羊のチーズとくるみ。この土地ならではの組み合わせです。
「食事はバランスが大事。私の仕事は体を使うから、食事でちゃんと整えないと!」
骨董の仕事は想像以上に体力を使います。重い家具を動かし、磨き、修復する作業の連続です。69歳とは思えない軽やかさで仕事を続けるクリスティーヌさんですが、その体力の秘密は特別なことではありません。
「ジムにも行かないし、特に運動もしていないの。でも、毎日仕事でよく動いてる」
広い家の中や庭で立ち働き、商品の買いつけに行き、家具を運び、ディスプレイを整える。そんな日々の動きそのものが、体をつくっているのだそうです。
「健康だから仕事ができるし、仕事があるから体も元気なのね、きっと」
