【参加費1万6000円で水だけ?】意外と過酷な「代理婚活交流会」の現実…30代独身の息子を持つ親が困惑した「お相手」親子の関係性
一瞬、吹き出しそうになった。困惑も度が過ぎると違うベクトルになる、そんな感じだ。
30代半ばの娘とその父親が、「キス」を話題にするってあり得るのか。そうまで親密な親子関係ならば、身上書に貼付された女性の顔写真が、父親言うところの「仏頂面」なのはどうしてか。こちらが聞いてもいないのに、わざわざ過去の男性を引き合いに出す意図はなんなのか。そんな思いが渦巻いて、私の気持ちは次第に尖った。
「過去にどんな方と何があった、そういうお話はウチとは関係ないかと思いますけど」
冷静でいようとしても、口調が苛立つのを抑えられない。
「もちろんそうですよ。ただ、ウチの娘はそれくらい自分を大切にする、相手の家柄やお金なんかに目がくらまないってことです。お宅の息子さんとは会いたいって言うに決まってますし、それこそいろんな話題があるから楽しみですけどね」
こちらの苛立ちを受け流した父親が、娘のアピールをしたかったことはわかった。「ぜひ」と熱望されてきた我が子の価値と真面目な人柄を表すために、過去を引き合いに出したと言いたいのだろう。
それでも私は感情の収拾が追いつかない。期待が大きかったぶん落胆も深く、先行きが明るいと舞い上がっていた自分が滑稽だ。
「まぁひとつ、そのあたりも含めて、息子さんによろしくお伝えください」
父親は動じる気配もなく、愛想笑いを浮かべた。かろうじて「はい」と取り繕ったが、本音では今この場で身上書の交換を取り消したかった。
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※この記事は『ウチの子の、結婚相手が見つからない! 親の代理婚活でわかった「結婚の壁」』石川結貴著(文藝春秋刊)の内容を、ウェブ記事用に再編集したものです。
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