「トイレのせいで旅行を我慢したくない」長時間外出を乗り切る、マチュア世代の【頻尿・尿漏れ対策】
利尿作用のある内服薬もあるのでチェック
普段飲んでいる薬が、頻尿や尿漏れの一因となっていることがあります。血圧を下げる降圧剤などの内服薬には、利尿作用のある成分が含まれていることがしばしばあるからです。薬を服用中の人は、利尿作用のある薬が処方されているかどうかを主治医に確認してみましょう。該当する薬がある場合は、旅行などの1カ月くらい前から、利尿作用のないタイプに変更できないか相談するとよいでしょう。
ふだんから膀胱トレーニングを
トイレが近い人は、我慢できなくなることを恐れて早め早めにトイレに行くクセがあるようです。すると、膀胱に尿が少ししかたまっていなくても、膀胱のセンサーが「尿がたまったよー」と脳に伝えてしまうようになり、尿意を頻繁に感じる習慣がついてしまいます。
膀胱のセンサーというのは、神経のこと。加齢とともに、膀胱の周りの筋肉が弱くなったり、収縮力が低下したりするとともに、膀胱のセンサー(神経)が誤作動を起こしたりして、尿をためにくく止めにくくなるのです。
これを防ぐ方法が、トイレに行きたくなってもいったん我慢する「膀胱トレーニング」です。旅行や長時間の外出の予定がある人は、とっさのときにガマンするトレーニングで尿意を逃がす練習をして、いざというときに備えておくことをおすすめします。
膀胱トレーニングのやり方
① 尿意を感じたら、その場でちつと肛門をキュッと締めて5分間我慢する。しゃがんだり脚を組んだり、尿道の出口を押さえたりしてもOK。
② 5分たったらトイレに行き、排尿する。
まず、尿意が起きても5分間、排尿を我慢することからスタートします。その間は、今日の出来事でも推しの俳優さんのことでも何でもよいのでほかのことを考えると、尿意が逃げやすくなります。尿意を逃がす感覚に慣れてきたら、我慢する時間を少しずつ延ばしていきましょう。15分我慢できるようになったら、外出や遠出も怖くなくなります。
お話を伺った人 ドクターハッシー(橋本将吉)先生
内科医 YouTuber
●高齢者向けの訪問診療「東京むさしのクリニック」院長。2011年に「医学教育という専門領域から、日本と世界の明るい未来を創造する」という理念の元、株式会社リーフェホールディングス(旧株式会社リーフェ)を設立。将来の医師を育てる医学生向けの個別指導塾「医学生道場」の運営や、自らが「ドクターハッシー(内科医 橋本将吉)」というYouTuberとして健康教育を行う。2022年9月に世界初、健康や医学を医師から学ぶ事のできるサービス『ヘルスケアアカデミー』をリリース。2か月で300人を突破する。
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