近視の人が老眼になったら、するべきことは? 老眼鏡とサングラスがひとつになったおしゃれなレンズも!
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植田晴美
もともと近視でメガネをかけている人が老眼になったら、どうしたらいいのでしょう。今かけているメガネをそのまま使いながら、あらたな老眼鏡を併用するという方法もあります。それが面倒な人は、累進屈折力レンズを使った遠近両用メガネを作るという手も。それぞれ見ていきましょう。
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メガネ利用者でも、最初は「?」と感じるかもしれない、境目のない累進屈折力レンズ
近視でふだんからメガネをかけていた人は、老眼を矯正するため「メガネをかける」という行為には抵抗感がないでしょう。でも老眼鏡での見え方は、今まで使っていたメガネとはちょっと違う場合があります。
近視の矯正では単焦点レンズといって、焦点を合わせるのが1カ所のレンズが使われます。一方、老眼鏡では単焦点レンズの他、二焦点レンズ(遠くを見る用と近くを見る用と2つの度数が入った境目のあるレンズ)、累進屈折力レンズ(1枚のレンズに複数の度数が入っている境目のない遠近両用レンズ)があるのです。
「今のメガネをそのまま使って、見えにくくなった手元を見るときだけ、老眼鏡にかけかえればいい」という方は単焦点レンズを使った老眼鏡を買い足せばいいでしょう。書店や量販店などで販売されているリーディンググラスは、ほとんどがこの単焦点レンズタイプです。
「手元を見るたびに、メガネをかけかえるのは面倒くさい。できれば1つのメガネですませたい」
「これをきっかけに便利でおしゃれな老眼鏡を使ってみたい」
という方は、遠くも近くも見える二焦点レンズ、あるいは累進屈折力レンズを使った老眼鏡を選ぶことになります。
遠近両用というと、レンズに境目の入った二焦点レンズを思い浮かべる方も多いでしょう。でも最近、人気が高いのは累進屈折力レンズを使った境目のない遠近両用メガネ。ここでは累進屈折力レンズの老眼鏡を買うという前提でお話を進めます。
老眼の程度が軽いうちに、眼鏡をチェンジ!
「ずっと近視だったから、毎日メガネは使っていた」という方でも、1枚のレンズに複数の度数が入っている遠近両用レンズの老眼鏡を初めて使うと「あれ?」と感じるかもしれません。それはレンズのどの部分を通して見ると、どこが見えやすくなるのかという、累進屈折力レンズの使い方に眼が慣れていないから。
その見え方に慣れるため、少しでも早い時期から累進屈折力レンズを使うのがおすすめです。
「少しでも早い時期」というのは、老眼があまり進んでいない段階、という意味です。老眼は眼の老化現象なので、一般的に年齢を重ねれば重ねるほど進み、手元を見るレンズの度数が上がります。そして手元用の度数が上がれば上がるほど、遠近両用レンズを通して見たときに揺れやゆがみを感じる、見える横の視野が狭くなる傾向にあります。
ですから眼も脳も1日でも若いうちに遠近両用のレンズを使った見え方に慣れておくほうが、より快適な老眼鏡ライフが過ごせるでしょう。