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【ガーデニング】皇帝ダリアの育て方。晩秋に大きく育って美しい花が楽しめる多年草

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光武俊子

皇帝ダリアをご存知でしょうか? ダリアのなかでも茎が木のように硬く、2階ほどの高さまで育って、大きな花をいくつも咲かせます。日暮れが早くなってから花芽をつけるので、目立つお花が減ってくる晩秋の庭を華やかに彩ります。

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皇帝ダリアってどんな花?

皇帝ダリアはメキシコなどの中米に自生する木立性のダリアです。茎が木のように堅く太くなり、放っておくと高さ4m以上にもなるので、「ツリーダリア」とも呼ばれます。

日が短くなることで花芽ができる短日性植物なので、11月下旬から開花。咲く花が減って庭が寂しくなる時期に咲き出して、インパクト抜群です。通りに面した生垣越しや街道沿いなどに悠々と咲く姿は視線を集めます。

とはいえ、そのころには霜が降りる地域も多いので、「花が咲く前に霜枯れてしまった~」という声も聞こえます。また、「そんなに大きくなるのでは、ベランダではとても無理ね」という声も……どうしたものでしょう。

メリットいっぱいの鉢植え栽培で

地植えで放っておくと草丈4mにもなる皇帝ダリアですが、鉢植えならば地植えよりも草丈を低く抑えて栽培できます。ただし、本来は大きく育つ植物なので、直径24㎝(8号)以上の大きい鉢を利用してください。

鉢植えならば、キャスターつきの鉢置き台に載せて移動することも可能です。霜が降りるような寒さが訪れたら、軒下や玄関先などに移動して霜を避け、咲かせられるでしょう。

霜を避けられれば、12月上旬まで花が楽しめます。また、ベランダでも皇帝ダリアを楽しめますね。ただし、残念ながら地植えに比べると花数は少なめになります。

今秋、皇帝ダリアは咲かせられるか⁉

皇帝ダリアは球根(塊根)植物なので、本来は新芽が小さい5月ごろに球根を入手して植えつけます。ただ、ネットなどでは生産者が球根から発芽させた芽出し苗が流通しているので、入手できればギリギリのタイミングで今秋の花が楽しめるかもしれません。

今年は花が咲かなかったり、わずかだったとしても、多年草なので来年こそ花が楽しめるでしょう。冬に地面や鉢内が凍らなければ冬越し可能。地上部を切り取り、腐葉土などでマルチングしましょう。

マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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植えつけとは、苗や苗木、球根などを土に植える作業のことを指します。適切な時期や深さを守ることで植物の発芽や発根が促され、順調な生育につながります。植物ごとに適した用土が望ましく、植えたあとはしっかり水やりをして根づかせることが大切です。植物の種類によって用土の種類や肥料の施し方が異なるため、事前に育て方を確認しておくと安心です。

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腐葉土とは、落ち葉や枯れた植物の枝などが微生物の働きによって分解され、ふかふかの土状になったものです。ガーデニングでは、土壌改良材として使用されることが多く、通気性や水はけを向上させ、植物の生長を助ける効果があります。また、有機物を豊富に含むため、植物にとって優れた栄養源となります。手作りも可能で、落ち葉を積み重ね適切に管理すると約半年~1年で完成します。庭づくりやプランター栽培にも非常に役立つ、自然の恵みを生かした便利なアイテムです。

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多年草とは、開花、結実後も枯れずに生長する植物のことを指します。一度植えると数年にわたり生育し、毎年花を咲かせます。

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地植えとは、植物を鉢やプランターではなく庭の地面に直接植える方法のことで、根が土中に自由に広がるため株が大きく育ちやすく、水やりや肥料の持ちもよくなるといったメリットがあります。例えばバラや宿根草、樹木類などを長期間育てたい場合に適していて、植えつけの際には土壌の排水性や日当たり、風通しなどを考慮して場所を選ぶことが大切です。

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冬越しとは、寒さに弱い植物を冬の寒さや霜から守って生き延びさせるための管理方法です。屋外に置いている鉢植えを室内に取り込んだり、花壇の土の表面にワラや落ち葉などを敷き詰めたりします。

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脇芽とは、植物の茎と葉の間(葉のつけ根)から出てくる新しい芽のことで、腋芽(えきが)ともいいます。これを摘み取ることで主枝の生長を促すことができます。

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球根とは、植物の栄養を蓄えた地下の器官で、翌年の発芽や開花に必要なエネルギーを蓄える役割を持ちます。チューリップやヒヤシンス、ユリなどが代表的な球根植物で、秋に植えて春に咲く秋植え球根、春に植えて夏に咲く春植え球根などに分類されます。球根は植え方や植えつけ時期、水はけのよい土などの条件を整えることで、毎年美しい花を咲かせることができます。

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支柱とは、植物が倒れたり茎が曲がったりするのを防ぐために立てる棒状の補助具。特に生長とともに高さが出る植物や、実が重くなる果菜類、つる性植物などに欠かせない資材です。ガーデニングでは、支柱の材質や形状によって景観にも影響を与えるため、景観に馴染む自然素材のものや色つきのものを選ぶことで、植物の生長を支えつつ庭の美しさとの両立を図ることができます。

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摘芯とは、植物の生長点(茎の先端)を摘み取る作業のことです。枝分かれの発生を促したり、植物の生長を抑えたりする目的で行われます。ピンチとも呼ばれます。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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