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【親の介護】にはどのくらいのお金がかかる? 初心者のためのQ&A

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ゆうゆう編集部

Q 実際、介護費用はどう見積もったらいいですか?

介護費用を考えるうえで重要なのは、「いくらかかるか」ではなく、「いくらまでかけられるか」。介護は、親の年金と貯蓄の範囲の中でやり繰りしていくのが原則だ。

「まずは下の計算式でざっくりと介護にかけられる費用を見積もっていきましょう。ここで大事なのは平均余命。インターネットなどで検索すると、年齢ごとの平均余命がわかるのでそれを使って計算します。上の事例の80歳女性の場合、平均余命は約12年。それで計算すると1カ月約24万円使えることがわかります。ここから現在かかっている生活費や社会保険料などを引けば、介護にかけられる金額が見えてきます」

施設への入居を考えている場合も、月額いくらの施設に入居できるかの予測が立つ。もし、「入居一時金1000万円」という有料老人ホームへの入居を考えているなら、下の式の「手持ちの金融資産」から一時金の1000万円を引いて計算し直すといい。

「親の介護に直接かかるお金以外にも、サポートする子どもの交通費、実家での食事作りや日用品などの買い物にこまごましたお金がかかるものです。『親には請求しにくいので自分で払っている』という人は少なくないのですが、その場合、いくらかかったかは記録を残しておき、きょうだい間で共有しておきましょう。将来的に相続が発生したとき、その分の返金を求めてもいいのではないかと私は思います」

※1 冠婚葬祭や家電の買い替えなど、臨時の出費。

※2 70歳時点の平均余命は男性15.56年、女性19.89年。75歳時点の平均余命は男性12.04年、女性15.67年。80歳時点の平均余命は男性8.89年、女性11.74年。 ※出所:厚生労働省「令和4(2022)年簡易生命表」 ※出所:黒田尚子FPオフィス

経験者からひとこと「遠距離介護の交通費が大変です!」

90歳の母は北海道在住。一人暮らしが難しくなり、地元の有料老人ホームに入居しました。私が住む東京に比べると入居金は半額で「地方は安くていい」と思ったのですが、月1回の通院のたびに飛行機で帰省し、現地での移動も基本はタクシー。合計するとさほど安くないうえ、私の体力も尽きそう。東京の施設に移すことも検討中です。

取材・文/神 素子

※この記事は「ゆうゆう」2023年11月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。



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