【ガーデニング】春を先取りする、アネモネとすてきな仲間たち。植えっぱなしで楽しもう!
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光武俊子
山野草の雰囲気を自宅でも楽しむなら
バルカン半島東部~トルコなど、地中海東部沿岸地域が原産地 原産地とは、植物がもともと自生していた地域のことで、その植物が最も自然に近い形で育つ環境条件(気温、降水量、土壌など)を知る手がかりになります。例えば、地中海沿岸原産のラベンダーは乾燥した日当たりのよい場所を好み、湿気には弱いといった具合に、原産地を知ることで栽培環境の調整や越冬管理の参考になります。園芸で植物の性格を理解するには、学名や品種だけでなく、この「原産地」への理解も大切です。 落葉樹とは、秋から冬にかけて葉を落とす樹木のことです。紅葉や黄葉を楽しめる種類が多く、サクラ、カエデ、イチョウ、カエデ、イチョウなどがその代表例で、ガーデニングにも人気があります。落葉することで冬場の水分消費を抑えるなど、自然界での適応力もポイントです。 品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。 山野草とは、山地や野原などの自然環境に自生する草花の総称です。季節の移ろいとともに可憐な花を咲かせるものが多く、例えばフクジュソウ、イワウチワ、ホトトギスなどが知られています。近年では自然の趣きを大切にしたガーデニングスタイルとして、鉢植えや盆栽仕立てで育てる愛好家もふえており、日陰や半日陰などの環境を生かして、庭の一角に山野の風情を取り入れることができます。
ブランダはイギリスの古典植物として親しまれ、赤やピンク、青や紫色、白など、多彩な花色の園芸品種
最初に書いたように、かつてアネモネ属は秋に咲くシュウメイギクや、ニリンソウやキクザキイチゲなどをふくむ大きな属でした。けれども近年のDNA分析による分類で以下のように属が分かれました。 植物分類学において「属名」とは、植物の分類階級の一つで、種をまとめる単位として使用される名称です。例えば、バラ属は「Rosa」、ラベンダー属は「Lavandula」のように、属名は通常ラテン語で表記されます。ガーデニングにおいて植物を選ぶ際、この属名を理解していると、同じ属内で性質や育て方が似ている植物を簡単に見つけられるため、非常に役立ちます。また、学名を知ることで、地域や品種に惑わされることなく植物を特定する助けにもなります。
アネモネ属:ボタンイチゲ(アネモネ・コロナリア)やA.パボニナなど
アネモノイデス属:イチリンソウ、キクザキイチゲ、ブランダ、バイカイチゲなど
アネモナストルム属:ニリンソウ、ユキワリイチゲなど
エリオカピテラ属:シュウメイギクなど
見た目はよく似ているイチリンソウとニリンソウも別々の属に分類されているので、不思議な感じです。しかも、アネモネ属にはまだ63種があるとか……。
イギリスのキュー王立植物園が分類を見直したのは2018年ですが、園芸店や図鑑などの多くもまだ旧名で扱っているので、どちらの属名
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