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夫の役職定年がもうすぐ。家のローンもあるのに、収入が段階的に下がる50代をどう切り抜ける?井戸美枝さんがアドバイス

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横田頼子

夫の役職定年で収入が下がり、さらに定年後の再雇用でも収入が減り……。50代は3回の収入ダウンに直面する、といいます。そんな厳しい経済状況を乗り切るための心がまえや準備について、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんにアドバイスいただきましょう。

★前回はこちら★

夫の定年がもうすぐ。今やっておくべきお金の準備とは?ファイナンシャルプランナー井戸美枝さんがアドバイス

【夫がもうすぐ役職定年になるFさんの悩み】
夫が55歳で役職定年になり、収入が大幅ダウン。定年後も継続雇用で働く予定ですが、収入はさらに減ります。住宅ローンが夫が70歳まで続くので、返済できるか心配です。

【井戸さんのアドバイス】
・50代は、3回の収入ダウンに直面。老後に向けて少しずつ家計のダウンサイジングを。
・住宅ローンはできれば定年までに、遅くとも65歳までに完済を目ざして、返済計画をたてましょう。
・ローンの完済や繰り上げ返済で、退職金を使い過ぎるのは危険! 老後資金とのバランスを考えて利用しましょう。
・60歳以降、収入が減ると雇用保険から給付金が出る場合もあります。

50代以降は、3回の収入ダウンに備えて生活を見直そう 

一般に、50代は収入が段階的に下がっていきます。

まず、55歳で役職定年になると、管理職手当や賞与などがカットされて、収入はそれまでの7~8割に減少します。

次に、60歳の定年退職で、多くの人は再雇用などで働き続けますが、年収は50代後半にくらべて3割程度下がります。

そして、3回目の収入ダウンは、完全に仕事をリタイアしたとき。つまり、年金生活に入ったときです。

役職定年がなかったり、定年後再雇用で働かないなど、人によって収入が減る回数や程度は変わりますが、基本的に誰もが最後は「収入は年金のみ」になります。

言い換えれば、50代以降はそれまでと同じような金銭感覚で過ごしていると、赤字がどんどん増えていく、ということ。50代の浪費は、そのまま年金生活を苦しめることにも直結し、老後破綻のリスクを高めます。

年金生活になってからの収入を想定しながら、少しずつ出費を見直していきましょう。今から家計をダウンサイジングしておけば、現役で収入があるうちはがんばった分だけ貯蓄が増やせるメリットもあります。

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