知ってる?ピーマンのポリフェノールを流出させない切り方とは
野菜は切り方によって栄養が壊れたり流出してしまうこともあります。食材ごとの調理法の注意点を知っておきたいですね。ピーマンのビタミンCは加熱に強いという特徴があります。一方で、切り方によってポリフェノールが損なわれることも!
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ピーマンには100gあたり76mgもの豊富なビタミンCが含まれています。ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンの場合は加熱してもビタミンPがビタミンCを酸化から守るという特徴があります。つまりピーマンは加熱してもビタミンCが損なわれない貴重な存在。炒めたり揚げたりすればかさも減り、ピーマン独特の苦みもやわらぐので、生野菜が苦手な人もたっぷりとビタミンCをとることができます。
ピーマンにはβ-カロテン(必要に応じてビタミンAに変わる)も豊富で、β-カロテンは油といっしょにとることで吸収率が大幅にアップ。ピーマンの肉詰めやチンジャオロースなど、油との相性のよさを生かした調理法がおすすめです。
【注目成分】
・ビタミンC
ハリのある肌やシミの予防など、美肌をつくる成分。中性脂肪を減らす働きもある。
・クエルシトリン
ポリフェノールの一種で渋みが強い成分。脂肪の蓄積や中性脂肪の上昇を防ぐ。
【選び方】
肉厚でやわらかく、色が濃くてツヤとハリがあるもの。
【保存法】
水けをよくふいてラップに包むか穴のあいたポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ。
POINT
・ピーマンの濃い緑には、体の余分なコレステロールを排出してくれる働きをもつ葉緑素がたっぷりと含まれています。できるだけ濃いものを選びましょう。
縦切りで栄養を逃さない
ポリフェノールの一種であるクエルシトリンもピーマンの苦みのもとになっている成分です。脂肪細胞の蓄積を予防したり、高血圧を抑制してくれたりとうれしい働きがたくさんありますが、ピーマンを輪切りにすると流出しやすくなってしまいます。
クエルシトリンを守るには、縦切りが基本。苦みが苦手な人は電子レンジでまるごと加熱してから縦切りにすると、甘みを引き出しつつ栄養をムダなくとることができます。
※この記事は『調理 保存 食べ方で 栄養を捨てない食材のトリセツ』落合敏監修(主婦の友社)の内容をWEB掲載のため再編集しています。
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栄養学博士・管理栄養士
落合 敏
おちあい•とし●千葉県立衛生短期大学教授、茨城キリスト教大学食物健康科学科教授、天使大学大学院非常勤講師などを務める。食べ物の栄養効果についてのわかりやすい解説が人気。『食べるクスリ 甘酒ヨーグルト』(主婦の友社)ほか著書、監修書、多数。
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