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【ガーデニング】梅雨末期のバラのお手入れ。大敵、恐ろしい黒点病! 鉢植えバラの水やりポイントは?

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吉原美奈子

【ガーデニング】梅雨末期のバラのお手入れ。大敵、恐ろしい黒点病! 鉢植えバラの水やりポイントは?

白いフェンスに絡むバラとサルビア、キャットミント、レディースマントル

梅雨末期には大雨が降ることが多く、バラに病害虫の被害が多発する時期です。病気で葉を落とすことのないようにバラをよく見て、株を元気に保ちましょう。鉢植えバラは、雨が降っても根に水分が届かない場合もあるので水やりの加減に気をつけます。

↓↓バラの2番花を咲かせる
【ガーデニング】「バラの2番花」ってなに? 2番花を上手に咲かせるコツは

バラは病気や虫に弱い花。計画的な薬剤散布で防除を

「美しい花にはトゲがある」というのはよく聞くフレーズですが、「美しい花には虫がつく」というのも真実かもしれません。それほどバラは病害虫の被害にあいやすく、放置しておいたら必ずと言っていいほど何かしらの被害を受けてしまいます。本来バラは低木の仲間で寿命も長く、丈夫な植物なのですが、人々がより美しいバラを求めて品種改良を繰り返してきた結果、美しさと引き換えに病害虫の被害を受けやすい側面を備えてしまったのでしょう。サンテグジュペリの『星の王子様』にも、王子様が自分の星に残してきたバラが元気にしているか心配する描写がありますが、バラ好きにはその気持ちがよ~く理解できますね。

前置きが長くなりましたが、上記のような理由で、バラを美しく保つためには薬剤散布での防が欠かせません。なるべく散布回数を少なくしてピンポイントで防除できるようにしましょう。被害がひどくなってしまうと、結局、散布の回数が増えるので、計画的に行うのが効果的。栽培メモなどに残しておくと翌年の参考になります。

【ガーデニング】梅雨末期のバラのお手入れ。大敵、恐ろしい黒点病! 鉢植えバラの水やりポイントは?(画像2)

健康的な葉をつけてイキイキと咲くバラ

薬剤散布の回数を減らすため、庭の最高の場所で育てる

薬剤散布の回数を少なくするためには、バラの生育環境を良くすることが大切です。よく日が当たる風通しのよい場所に植え、株元の雑草や枯葉を掃除して、植え場所の土をいつも清潔に保ちます。また肥料を与え過ぎるとバラが軟弱になるので、必要以上に与えないように注意しましょう。

黒点病などは、土にひそむ病菌が雨のしずくのはね返りとともに葉に侵入して発生することが多いので、株元の土の表面にバークチップなどを敷き、はね返りを抑えるのもよい方法です。これをマルチングと呼びますが、マルチングは雑草の防止にも役立つのでおすすめです。

【ガーデニング】梅雨末期のバラのお手入れ。大敵、恐ろしい黒点病! 鉢植えバラの水やりポイントは?(画像3)

ワシントン州タコマのバラ園に咲く、華麗なストライプローズ

マルチングは、土の表面をワラやバーク(樹皮)チップ、プラスチックフィルムなどで覆うことです。乾燥防止、雑草抑制、土の流出防止、地温調節などの効果があります。

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アブラムシとは、植物の若芽や葉に群がり、汁を吸って生育を妨げる害虫です。ウイルス病を媒介したり、排泄物でカビが発生したりすることもあります。繁殖力が非常に強いため、早期の発見と駆除が重要です。対策としては、葉裏のチェック、捕殺、防虫ネットや黄色いものに集まる習性を生かした吸着テープの設置、またはアブラムシ専用の薬剤を使うのが効果的です。

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植え替えとは、鉢植えや地植えの植物を別の場所や容器に移して育て直す作業を指します。生長に伴って根詰まりを起こしたり、用土の養分が不足したりした場合に必要で、植物の健康を保つために欠かせない手入れのひとつです。時期としては休眠期や生長初期が適していて、新しい用土や大きな容器、広い場所に植え替えることで根の活性化を促します。根の状態を確認しながら丁寧に行うことで、再び元気に育ちやすくなります。

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肥料とは、植物が健やかに生長するために欠かせない栄養素を補給する材料のことです。おもにチッ素、リン酸、カリウムを三大要素とし、それぞれ葉の生長、花や実の形成、根の発達を助けます。有機質肥料と無機質肥料に分類され、有機質肥料は堆肥や骨粉など自然由来で、土壌改良にも効果的。一方、無機質肥料は成分が均一で即効性が魅力です。ガーデニングでは植物の種類や生長段階を考慮し、適切な肥料選びと施肥のタイミングが大切です。

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用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。

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株元とは、植物の茎が地面と接するあたり、根元の部分を指す言葉で、水やりやマルチング、病害虫の発生チェックなど園芸作業の上で注目すべき場所です。特に多年草や樹木では、株元の通気性や湿度が健康維持に大きく関係し、落ち葉や腐葉土のたまり過ぎによって蒸れたり、カビが発生するリスクもあるため注意が必要です。冬越しや剪定後の管理でもポイントになる場所です。

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品種とは、ある植物の中で、花の色や形、実の大きさなどの性質が、明らかに他の植物と異なる栽培植物のことです。園芸品種や栽培品種の略称です。

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低木とは、一般的に高さが約2メートル以下の小型の木を指します。ガーデニングでは庭の縁取りやアクセントとして使われることが多く、ツツジやユキヤナギ、ローズマリーなどが代表的です。剪定がしやすく、生長も制御しやすいため、初心者にも扱いやすい特徴があります。また、低木は季節ごとの花や葉の変化を楽しむことができ、庭に四季折々の彩りをもたらします。

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