【ガーデニング】梅雨末期のバラのお手入れ。大敵、恐ろしい黒点病! 鉢植えバラの水やりポイントは?
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吉原美奈子
梅雨シーズンは黒点病を防ぐことが何よりも大切
6~7月の梅雨の時期に多発するのが黒点病(黒星病)で、一番悩ましい病気かもしれません。葉に黒い斑点が現れて、あれよあれよという間に他の葉に広がり、やがて葉は黄褐色になってほとんど枯れ落ちてしまいます。落ちた葉の菌は土中に残ります。
根本的な治療法はないので、なるべく初期の段階で被害の葉を摘みとり、株全体に薬剤を散布します。ガーデンセンターなどで売られている、黒点病とうどん粉病、アブラムシなどの害虫に対して総合的に効くバラ専用のスプレー式薬剤を使うのが便利です。葉の表側だけでなく、裏側にもまんべんなく散布します。革手袋をして株の中心部や下部にスプレーを差し入れ、内側からも株全体にスプレーします。
病気の発生時期は地域によって異なりますが、5月の花が終わったらすぐに散布し、あとは6月中旬、7月上旬というように3回は定期的に散布するとよいでしょう。真夏の高温乾燥期になると黒点病の蔓延はおさまります。散布は雨の降る前が効果的ですが、病気にかかってしまったら定期散布にこだわらず、たとえ小雨の中であっても散布したほうが被害を食い止められます。
鉢植えバラは、水が十分に土中に行き渡るように
5月にバラの鉢植えを買って、花が終わってもそのままにしている方はいませんか? そのままでは生育が悪くなるので一回り大きな鉢に新しい園芸用土 用土とは、植物を育てるために使う土のことです。植物の種類に合わせて、水はけ、保水性、通気性、栄養のバランスを考えてつくられています。園芸店では「観葉植物用」「野菜用」「多肉植物用」など、目的別の用土が販売されており、初心者でも使いやすくなっています。
また梅雨の時期には、鉢植えバラは雨のおかげで水やりをしなくてもよいと思いがちですが、水分が土の表面だけにとどまっていることも多いもの。ひっきりなしに水を与えるのはNGですが、鉢土を指で数センチ掘り、中が乾いていたら鉢の底穴から水が流れ出るまで、十分に与えるようにします。
※2023年7月5日に配信した記事を再編集しています。
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