【ガーデニング】ノスタルジックな気分にひたる夏の花8選
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光武俊子
子どもの頃はよく見かけた花なのに、最近はあまり見ない花がありますよね。実家の庭先に毎年咲いていた花、自由研究の押し花にした花、駅のホームでよく見かけた花など。ノスタルジックな思いをかき立てられる懐かしい花を、また咲かせてみませんか。
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あなたが懐かしく思い出す夏の花は?
園芸の世界もファッションなどと同じように流行があります。毎年、新たな園芸品種が誕生するので当然です。これまでなかった花色や花形、長く咲く花やたくさん咲く花、育てやすい丈夫な草花が登場して、園芸愛好家を夢中にします。
一方で、近ごろはほとんど見かけなくなった花があります。けして魅力がないわけではないのに、サイズ感が住宅事情に合わなくなってきたとか、花色の好みが変わってしまったとか、なにかの理由で忘れられてきた花々。
昨年訪れた高知県北川村の「モネの庭」マルモッタンでは、そんな花々、グラジオラスやタチアオイなどに再会して新鮮な魅力を感じました。ここは印象派を代表するフランスの画家モネがつくった庭の世界観を再現しているのですが、フランスとは大きく異なる気候によって植栽の試行錯誤を続けてきたのです。
長年チーフガーデナーを務めてきた川上裕さんが咲かせている花々は、どこか懐かしい印象がありました。高温多湿多雨という北川村でさらに厳しくなっている夏に向けて、元気に咲いている植物のなかに「昭和の夏を彩っていた花」が多く見られます。
このことから懐かしい花を改めてご紹介することを思いつきました。厳しい夏のガーデニングに、あなたも思い出の花をとり入れてみませんか。
昭和の夏を彩っていた懐かしい花8選
たっぷりした花が横向きに並ぶ【グラジオラス】
開花期:6~9月
草丈:60~120㎝
グラジオラスとはラテン語で「小さな剣」という意味。細い剣葉がすらりと伸び、長い花茎に横向きの花が密につきます。ピンクや紫、黄色や白とカラフルな花は切り花でも人気です。園芸では春植えの球根として栽培します。小学校の校庭に咲き、黒板のわきに飾られていた記憶です。
夕方から咲いて闇に浮かぶ【オシロイバナ】
開花期:6~9月
草丈:30~80㎝
日が傾く16時ごろから咲き出して、暗くなると芳香を漂わせて夕闇に浮かび上がります。朝にはしぼんでしまう一日花ですが、次々に長く開花。花後に黒いタネを結び、指先でつぶすと中から出てくる白い粉が名前の由来です。顔に塗って遊びませんでしたか?
遠くからも目立つ華やかさ【タチアオイ】
開花期:6~8月
草丈:70~200㎝
いまではホリホックと呼ぶ方が一般的で、花も一重より八重咲きのゴージャスな品種が人気でしょうか。穂状につく花が下から咲いて、上まで咲きあがると梅雨が明けるともいわれますが、実際は晩夏まで開花。比較的寿命の短い多年草で、こぼれダネでも咲きます。
暑さに強いグラウンドカバー【マツバボタン】
開花期:6~9月
草丈:5~10㎝
茎が枝分かれしながら這うように広がります。多肉質の茎葉は水をたくわえるので、日当たりの乾きやすい場所でも手間なく育ち、グラウンドカバーにぴったり。寒さに弱い多年草で一年草扱いですが、こぼれダネからも発芽します。近年は同じ仲間のポーチュラカが一般的です。