【初心者のガーデニング】多年草と一年草の違いとは?知っておくと役立つ「植物のライフサイクル」
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光武俊子
毎年咲いてくれる【多年草(宿根草)】
一度植えたら何年も生長しながら毎年開花する草花全般を、多年草といいます。スイセンやアネモネなどの球根植物や、カランコエやアガベなどの多肉植物も多年草です。
多年草は宿根草ともいいます。クリスマスローズのように一年中葉を茂らせている常緑性多年草(宿根草)と、ギボウシのように真冬などの生育しにくい季節には葉を落として休眠し、気候がよい春に再び生育を始める落葉性多年草(宿根草)があります。
原産地では長く育つ多年草でも、日本の夏の高温多湿や冬の低温によって1年で枯れる草花は、非耐寒性多年草とか一年草(扱い)などと表記されることもあります。また、多年草といっても、栽培環境やお手入れによっては寿命は変わります。
とても丈夫で、毎年開花する【低木】
さて、一度植えたら何年も生長しながら毎年開花する植物としては、樹木もあります。なかでも、高さ1.5m以下の低木(木本)はサルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ)のように草花(草本)と見分けがつきにくいものも。
植物学的には、樹皮の内側に形成層という組織がある植物を「木」としています。形成層が木質部をつくりながら幹を太くして、年輪を刻みます。それで、木は太く高く成長して、多年草よりよほど長く枯れません。
ただし、低木となると草花と大きな違いはありません。アジサイもバラもラベンダーも木本です。アジサイやバラは冬に葉を落として休眠する落葉低木、ラベンダーは常緑低木です。
こうした低木は、多年草と見た目に大きな違いはなくても、育ててみると乾燥や寒さに強いなど、丈夫なことがわかります。
たとえばバラが病害虫にかかりやすいとか、ラベンダーが暑さや蒸れに弱いなどという難点があっても、基本的には丈夫な木本だと知っていれば、ちょっと安心して育てられますよね。植物のライフサイクルが頭の片隅にあると、植栽プランも立てやすくなるでしょう。
※2023年10月4日に配信した記事を再編集しています。
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