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91歳の料理研究家【小林まさるさん】の元気の秘訣とは?「“もう年だから” じゃダメ。年だからこそ前に進む!」

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ゆうゆう編集部

サッと作れるおかずやおつまみに定評があり、明るいキャラクターで幅広い層から人気を集めている料理研究家の小林まさるさん。91歳の今も毎日をパワフルに過ごせるその秘訣とは?

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Profile
小林まさるさん 91歳・料理研究家

こばやし・まさる●1933年、樺太(現・ロシア連邦サハリン州)生まれ。
定年退職後、息子の妻で料理研究家の小林まさみさんの調理アシスタントとしてテレビや雑誌などの仕事に同行するうち、自身も料理研究家に。
サッと作れるおかずやおつまみに定評があり、明るいキャラクターで幅広い層から人気を集めている。

70代で料理研究家に。人間、やればできる!

頭に巻いたバンダナとおしゃれなデニムエプロンがトレードマーク。閑静な住宅街に佇むご自宅兼料理スタジオを訪ねると、おなじみのスタイルとやさしい笑顔で出迎えてくれた小林まさるさん。91歳にして今なお現役だが、料理の世界に飛び込んだのは70歳のときという異色の料理研究家だ。

「20歳から38歳まで北海道の炭鉱で働いて、そのあとは60歳まで千葉の鉄鋼会社に勤務。定年退職後はひとり暮らしをしながら、魚釣りをするなど遊んで過ごしていました。北海道には親戚も友達もいるから、老後は北海道に帰ろうかな、ゆくゆくは狩猟でもしてみるか、なんて思っていたんだよね」

そんなまさるさんのもとへ、思いがけない話が舞い込む。息子夫婦からの同居の誘いだった。

「最初は同居したくないと思ったんだよ。でも『一緒に暮らそう』と言ってもらえるのはありがたいことだし、病気になってから『頼むわ』なんて言ったんじゃ相手だって受けつけないだろうと思って、同居することに決めました」

まさるさんが70歳のとき、料理研究家として活動を始めた息子の妻・まさみさんが本を出すことに。

「仕事が忙しくなったまさみちゃんは『アシスタントが欲しい』とつぶやいた。酒を飲んで気分がよくなっていた俺が『じゃあ俺がやってやるよ』と言っちゃった。『やってくれるの?』『うん、やるやる』って(笑)。亡くなった妻が病弱で入退院を繰り返していたから、俺は仕事をしながら子育てをし、台所に立って、弁当を作ったりしていた。だから料理の心得はあったんだよね」

かくして嫁舅コンビが誕生! アシスタントとしてまさみさんの仕事に同行するうち、まさるさんに雑誌連載の声がかかった。その連載が好評で、自身初の料理本『まさるのつまみ』が出版される。78歳のときだった。

「料理なんか全然関係ない仕事をしてきたのに、70歳で180度方向転換して、気がついたら料理研究家だもん。人間、何でもやればできるということだよね。だから『もう年だからできない』『こんな年で恥ずかしい』なんて言っちゃダメ。年だからこそ前に進む! 俺はそんな気持ちでやっているよ」

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