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怖いのは自覚症状がないこと【血糖値がやや高め】は糖尿病の可能性も!

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ゆうゆう編集部

年々増加している糖尿病患者。自覚症状がないままに血糖値が少しずつ上昇し、高い状態が続くと、やがて糖尿病に。「やや高め」と言われたら放置せずに、食事や運動など自分でできる生活習慣の改善を意識しましょう。

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高血糖を放置すると、重大な健康リスクを招く

健康診断や人間ドックで「血糖値がやや高め」と指摘されても、「病気と言われたわけではないし、まだ大丈夫」と、何もしていない人もいるのでは?

だが、「Dr·孝志郎のクリニック」院長の藤澤孝志郎さんは、「血糖値は怖いです。高めを指摘されたら、一度は糖尿病専門医や内分泌代謝専門医を訪れて、詳しい検査や血糖値を下げるための具体的なアドバイスを受けてください」と強くすすめる。

「糖尿病かもしれませんし、その前段階の場合もあります。糖尿病の三大合併症である神経障害、網膜症、腎症は、いずれも気づかないうちに進行していきます。症状が表に出たときには、取り返しのつかないことになっている場合も多いのです」

糖尿病による神経障害は両足のしびれや冷え、めまい、便秘などの症状に始まり、進行すると足のケガなどをきっかけに壊疽を起こし、切断しなければいけないケースも。また、網膜症には視力低下、さらには失明のリスクがある。腎症は進行すると人工透析が必要になる。人工透析患者の半数近くを糖尿病が占め、年々増加している。

「早めに手当てをした人と放置した人とでは、その後が大きく違ってきます」

そもそも血糖値とは、どういうものか。

「食事でとった糖質は体内でブドウ糖になり血液中に入ります。その血液中のブドウ糖の値が血糖値です」

血糖値は食事をするたびに上がる。だが、すい臓から分泌されるインスリンの助けを借りて、血液中のブドウ糖は肝臓や筋肉などの細胞に取り込まれ、エネルギーとして使われたり蓄えられたりする。だから上がった血糖値は通常2時間くらいで元に戻るが、何らかの原因でインスリンの分泌が少なくなったり、働きが悪くなったりすると血糖値が高い状態が続いてしまう。

「高血糖が続くと全身の血管がダメージを受け、三大合併症や動脈硬化を原因とする心筋梗塞、脳卒中など、重大な病気につながります」

健康診断や人間ドックでの血糖値の検査は、主に空腹時血糖値とHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の2種類。空腹時血糖値は110mg/㎗未満が正常、110mg/㎗以上126mg/㎗未満が境界型(糖尿病予備軍)、126mg/㎗以上が糖尿病の恐れがあるとされる。

HbA1cは検査前1~2カ月の平均血糖値を調べる検査で、数値6.5%以上で糖尿病が強く疑われるとされている。

「糖尿病の治療では、HbA1cが7.0%未満にコントロールできると三大合併症は予防できるといわれています。ただ、心筋梗塞など心血管系は7.0%では防げないともいわれ、最近は血糖値スパイク(食後高血糖)がよくないのでは、と注目されています」

血糖値スパイクとは、食後すぐ急激に血糖値が上がって高い数値を示し、また急激に下がる状態。

「血糖値の急激な上昇が心臓にダメージを与えると考えられます。食後血糖値が高いかどうかの検査は健康診断や人間ドックでは行いません。専門医で検査をする必要があります」

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