【野口聡一さん】「地球滅亡より夕飯のことを考えよう」どうしようもないことに対する野口さんの回答がナナメ上すぎた
「地球滅亡を憂うより夕飯のことを考えよう」
――話はとぶのですが、少し前に「2032年に地球に小惑星がぶつかる確率が2%に!」というニュースが話題になりました。のちに修正発表がなされ、現在は衝突の確率は0%となっていますが、もしこの可能性が高まったら野口さんならどう対応しますか?
野口 宇宙業界では、こういった分野を研究している方々がいらっしゃいます。常に何パーセントということで、数字を出してくれているんですね。ということで学術的な意味においては先日のニュースのようなことはものすごく価値があるのですが、一方で生活レベルでは小惑星が落ちるというのは自分でコントロールできない話ですよね。僕は結論、自分でコントロールできないことに悩んでもしょうがないと思います。自分ではどうにもならないことは受け入れることも大事。これはよく「富士山が爆発したら…」、という話とも同様ですね。自分でコントロールできないことを悩むのはすごくストレスになると思います。
――野口さんなら宇宙空間に脱出することも可能な気がしますが…
野口 いえいえ(笑)、たとえ僕がNASAの長官であっても脱出する手段を考えることはしないですね。もちろん、できる限りのことを最大限地上ではしますが、脱出することは考える必要がありません。基本的には受け入れます。
明日天が落ちてきたらどうしよう、と悩んでいる人のお話がギリシャ神話であったと思いますが、悩んでいいことと悩んでもしょうがないことってありますよね。そして、悩んでもしょうがないことほどストレスはありません。それより、今日の夕飯はどうしようかなと悩んだ方がいいです。夕飯なら自分でコントロールできますから。
さらに言うと、それを自分の手のひらにあるお金で納めることが大事なんです。帰りがけにすごく高いレストランの前で「今自分の持っているお金じゃ入れないな…」と思ったらあなたは不幸せですよね。だから幸せも不幸せもあなたの手の内にすべて入ってると思えるかどうかがすごく大事なことなんです。

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