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【ガーデニング】バラの本場イギリスとフランスのローズガーデンから、デザインとアイデアをいただく!

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吉原美奈子

【ガーデニング】バラの本場イギリスとフランスのローズガーデンから、デザインとアイデアをいただく!

ランブラーローズを低い丸太の手すりに長く這わせたフランスのガーデン。目よりも低い位置でランブラーを見るのは日本では珍しい。(筆者撮影)

コロナも収束し、海外旅行に出かける方も少しずつ増えています。バラに興味のある方におすすめしたいのが海外旅行の目的地にローズガーデンを加えること。旅行とバラで楽しみがマシマシになりますよ。

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スペードのような形に仕立てたバラ。抜け感があって新鮮です。イギリスやフランスのバラの仕立てには遊び心も感じられます。(筆者撮影)

清らかな水が流れるモティスフォントアビー

イギリスはガーデニングの先進国であり、バラの本場ともいえる国。デザインも植栽もすぐれた数多くのガーデンがあります。

中でもオールドローズとイングリッシュローズのコレクションで知られるのがモティスフォントアビーガーデンです。アビー(修道院)の名の通り、ローズガーデンは広大な修道院の敷地の一画に設けられています。

20世紀を代表する園芸研究家のグラハム トーマスが設計し、大輪のハイブリッドティーとは異なる優美でたおやかな趣のオールドローズを、バラが美しく見えるような演出で植栽しているのが特徴。

ちなみにグラハム トーマスといえばイングリッシュローズを代表する黄色の名花ですが、彼の名をとって誕生したものです。

ほぼ放任のようにバラと宿根草が混じり咲いています。英仏でバラがきれいに決まるのは石壁やよろい戸といった構造のせいもあります。(筆者撮影)

現在のバラ庭設計の主流となっている、シュラブローズと宿根草を混植するミックスボーダーや、パーゴラにバラを絡ませる手法、バラの王冠のようなドーム、フォーカルポイントとなるベンチの配置などなど、モデルはこれだったのかと思わせるコーナーも多く、見るべきエリアは尽きません。

筆者が訪れたのは15年ほど前ですが、ローズガーデンのほかにも敷地内には美しい小川が流れ、併設のレストランでは地産地消のフレッシュなハムやチーズを使ったランチやケーキが提供され、心身が癒されるような時間を過ごすことができました。

近隣の中核都市、ウインチェスターからタクシーを使いましたが、行き方は他にもいくつかあるようです。モティスフォントアビーに限りませんが、タクシーの場合は事前にドライバーと交渉して金額を確認、また迎えの時間も指定しておくことをおすすめします。

一概にはいえませんが、イギリスのタクシードライバーの質は高く、筆者の場合、ドライバーは休息やランチをとりながら帰りまで気持ちよく待っていてくれました。

訪れる適期は6月。ハイシーズンでもクローズされることがあるので必ずガーデンのウエブサイトで確認してください。

黒赤と呼ばれそうな深い真紅のバラ。花弁が多いと印象が重くなりがちですが、セミダブルの品種を選ぶと花弁が少なく軽やかです。(筆者撮影)

バラだけを集めたフランスのガーデン

フランスはもともとバラの園芸化に貢献した国で、ナポレオンの后ジョセフィーヌがたくさんのオールドローズをマルメゾン宮殿に集め、育種や保護をしたことで知られます。

イギリスほどバラの名園と呼ばれるガーデンは多くありませんが、日本のバラ愛好家の間で「ライ レ ローズ」とか「ロズレ ド ライ」と呼ばれてきたバラ専門のガーデンがあります。

「マルヌ県のバラ園」の入り口。日本では5月のバラ園は大盛況ですが、フランスではそうでもありません。日本からのツアー客も目にしました。(筆者撮影)

設立は1899年と古く、バラだけを集めたガーデンとしては世界で一番古いとも言われています。筆者が訪れたのは10年前でしたが、公立のガーデンになっており「マルヌ県のバラ園」というのが正式な名称です。
パリ近郊にあり、バスもわりと多く出ているため行きやすい印象でした。

ガーデンは芝生や大きなヒマラヤ杉のある公園の中にあり、結婚式なども行われ、市民の憩いの場となっているようです。

バラはオールドローズの数が多く、つる性、半つる性の種類はその特性を生かした見せ方がなされています。
アーチ、オベリスク、トンネル、フェンスなどに香り高いバラが誘引され、どんな仕立てをしたらバラが引き立つのか、実践的な参考になります。

フランス式のバラ園は整形花壇が多いのですが、中央にはそうしたエリアもありました。
品種名が正確であるのもよい点で、目にとまった品種があれば花と名札を撮影しておくとよいでしょう。
花期はイギリスより早く、例年だと5月下旬~6月中旬が見頃となります。

とても人気のある、モネの庭のショップの入り口にもバラが絡んでいました。草花よりも少し遅く開花するので訪問の時期が悩ましい。(筆者撮影)

薔薇の村として知られるジェルブロワ

また、フランスでバラを見たい場合、ガーデンではありませんが、バラの村として有名なジェルブロワを訪れるのも一案です。
フランスのバラは一輪一花の美を極めるというより、建物や周囲の景観との合わせ方にセンスがあるからです。

レストランやカフェの壁やドアの色、質感に合わせて、どんなバラをどう合わせたらいいのか、自宅の庭でも応用できそうなアイディアを探しましょう。

村自体は小さいのでランチやお茶の時間を含めて3時間もあればOKです。

周辺にはゴッホのお墓があるオーヴェル シュル オワーズがあり、バラのきれいな住まいも見かけました。ジェルブロワと合わせて訪れるのもおすすめです。

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