記事ランキング マンガ 連載・特集

要注意! 2週間以上、咳が続いているなら風邪ではなく【咳喘息】かも!?

公開日

更新日

ゆうゆう編集部

咳が2週間以上続く場合は呼吸器内科で受診を

「咳喘息は下気道(声帯より下にある気管、気管支など)の炎症なので、のどの痛みは伴いません」

咳をしだすととまらない、就寝中(寝入りばなや明け方)に咳が出る、話し始めると咳き込むなど、軽度の刺激でも咳き込むのが咳喘息の特徴だ。

夜中の咳はつらいだけでなく睡眠不足を引き起こす。また、ゆうゆう世代では激しい咳が肋骨の打撲や尿漏れを誘発することも。

咳だけが2週間以上続いている場合は、早めに呼吸器内科を受診したい。

「長引く咳は、副鼻腔炎や逆流性食道炎などの症状にもあるので、咳喘息だけでなく多岐にわたる疾患を念頭に置きます。

問診、聴診をした後、レントゲン検査で肺炎や肺がん、結核などではないことを確認していきます。そのうえで肺機能の検査、気管支の炎症を調べる呼気中の一酸化窒素の濃度測定を行います。私のクリニックでは気管支の閉塞度を調べる気道抵抗を測る検査も行っています」

治療のメインはステロイド吸入薬。数カ月は続ける必要が

治療は気道の炎症を抑えるステロイドの吸入薬が中心になる。

「ステロイドに不安を感じる人もいると思いますが、吸入で使われるのはごくわずか。服用薬と違い局所的に使われるので、副作用の心配はほとんどありません。まず吸入薬を2週間続けて効果を確認し、その後も数カ月は吸入を続けます」

咳が出なくなっても再発のリスクがあるため、続ける必要があるそうだ。

「咳喘息は繰り返しやすい病気です。何度も繰り返すと気道が元に戻りにくくなり、やがて数年単位の治療が必要になってしまいます。気管支喘息に移行させないためにも、早めの治療が必要ですし、続けることが大切です」

気管支喘息になると完治は難しいという。日常的に気をつけたいのは、引き金となる風邪などの呼吸器感染症にかからないことだが、気をつけていても風邪はひく。

「対策としては、インフルエンザワクチンや、状況に応じて新型コロナのワクチンを打ち、人込みではマスクをする、疲労やストレスを避けるなど。睡眠が6時間をきると風邪のひきやすさは4.2倍になるといわれているので、睡眠はたっぷりとりましょう。そしてウォーキングのような軽い運動で免疫力を上げることも大切です」

【ドクターから一言】
風邪やインフルエンザなど感染症の予防を。
6時間以上の睡眠を心がけ、ウォーキングなどの運動で免疫力をアップ

▼あわせて読みたい▼

>>【50代からのオーラルケア】口の機能の低下を防ぐ簡単なトレーニングとマッサージとは? >>「心に”不機嫌さん”はいてもいい」SNSフォロワー12万人 精神科医・藤野智哉さんのアドバイス >>長寿研究の第一人者がすすめる【究極の老化予防食】認知症予防に必須の食材とは?

※この記事は「ゆうゆう」2024年9月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

取材・文/田﨑佳子

▼※2024年8月28日に配信した記事を再編集しています▼


画面トップへ移動