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「こんなことで人は死ぬ」のどに詰まらせて亡くなる人の7割が80歳以上—“お餅並みに危険”な食べ物とは?

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高木徹也

パンの柔らかさに、油断するな 

日本人がのどに詰まらせる代表的な食べ物と言えば「お餅」です。 

お年寄りがお餅をのどに詰まらせて……というニュースを新年早々に見かけることは珍しくありません。なんと、海外では「ニューイヤー・サイレントキラー(新年の静かなる殺し屋)」などと揶揄されています。たしかに、お餅はモチモチしていて、咀嚼によって細かくしにくいですよね。 

しかし、実はお餅と同じくらい、窒息しやすい食べ物があります。 

それは「パン」です。 

一見詰まらせにくいように思えますが、パンは繊維質なので、噛む力が低下した高齢者にとっては細かくしにくい食べ物になります。 

また、スポンジ状のため、ひとたび気道のほうに留まるとかなり危険です。水分を吸いこんで膨らみ、気道の入り口を完全に塞いで窒息させます。 

高齢になればなるほど、どんな食べ物でも油断できません。ちなみに、気道に食べ物が入っていくときには、「ギュッ」という独特の飲みこむ音がします。一緒に食事をしているときに相手からこのような音が聞こえたら、口の中をすぐに確認して、呼吸が変わっていないかを確かめてください。

【このような危険を避けるには……】

・詰まらせやすい食べ物は、あらかじめ細かく刻んでおく。
・周囲の人が見守っているところで食事をする。
・飲みこむときの「音」に注意する。

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※この記事は『こんなことで、死にたくなかった 法医学者だけが知っている高齢者の「意外な死因」』高木徹也著(三笠書房刊)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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