【50代からの自分らしい働き方】趣味のパステルシャインアートで自分も人も笑顔に!
パステルシャインアートがライフワークの一つに
自分を笑顔にすることから始めよう––––。そう決めた小川さんは、「自分の楽しいことって何だろう」と改めて自問する。そこで思い出したのが、幼い頃から好きだった絵を描くことだった。
「いろいろ調べるうちに、身近な画材で手軽に始められるパステルシャインアートにたどりつき、早速スクールへ。インストラクターの資格を取得しました。さらに学ぶうちどんどん面白くなって、講師資格までとってしまったんです」
自分が笑顔になるために始めたパステルシャインアート。しかし講師として教える中で、小川さんはさらに大きな喜びに気づく。
「絵を描いているうちに、どの生徒さんもみんな笑顔になるんです。講師になって初めてその笑顔を見たときのこみ上げてくるような感動は、今もはっきり覚えています。パステルシャインアートは、自由度の高いアート。だから描いているうちに無心になれて、自然と自分の内側と向き合うことができるんです。そこから生まれた絵が癒やしや気づきとなり、笑顔が広がっていく。そんなセラピーのような力が、このアートにはあるのだと実感しています」
活動は、教える現場だけにとどまらない。福祉施設でのワークショップもその一つだ。
「『少しでもアートでお役に立てれば』という気持ちで伺うのですが、そこで生まれる自由でダイナミックな作品に触れると、『私の世界はなんて小さいんだろう』と圧倒されるばかり。毎回、私のほうが生きるエネルギーをいただいている気がしますね」
現在は福祉施設やイベントでのワークショップの他、対面やオンライン講座の講師としても活動。そこで得られる喜びは、計り知れないという。
「自分が本当に好きなことを誰かに伝えて、その人が笑顔になってくれる。こんなにうれしいことはありません。私にとってこれは単なる仕事ではなく、人生を豊かにしてくれるライフワークだと感じています」
パステルシャインアートの世界で、小川さんは「小川晏奈(あんな)」という名前で活動している。その名前は、笑顔を取り戻した証しでもある。
「家族を優先し、自分を抑えて生きてきた私にとって、パステルシャインアートはやっと見つけた自分らしくいられる場所。この名前は『私らしくいていいんだ』という思いの象徴なんです。その喜びを胸に、これからも笑顔の輪を広げていけたらと思っています」
趣味・特技や経験を生かした働き方例
ネットを活用して、自分の知識や経験を仕事につなげるのは難しくない。手芸品なら販売サイト、知識や経験はスキルシェアサービスへの登録が近道だ。SNSで自分の活動を発信することも、仕事を得るきっかけになる。
●ハンドメイド作家
●家事・育児代行
●ペットシッター
●筆耕
●趣味や専門知識を生かしたオンライン講師 など
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