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【佐藤愛子さん】の娘・杉山響子さんが明かす「母の認知症」と施設入居まで、100歳の今を書き残す理由とは?

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ゆうゆう編集部

火山の爆発のような怒り、憤怒は母の生きるエネルギーなんです

本書の3分の1を過ぎたあたりから、響子さんの視点は現在から過去へと向かう。母と娘が過ごしたかけがえのない時間へと移っていく。

小学校に入りたての頃、お風呂で響子さんの頭を洗うたびに怒っていた母、15歳から毎夏、過ごした北海道浦河での数々のエピソード、茶の間でテレビを見ながらの幸せなひととき、気ままな散歩の思い出……。怒ったり泣いたり、ゲラゲラ笑い合ったり。活火山のように怒りを爆発させながらも娘をいとおしむ愛子さん、無邪気な子どものように娘との時間を楽しむ愛子さん。あちこちに、響子さんの目を通した素顔の「佐藤愛子」がのぞく。愛あふれる母と娘の濃密な時間に触れ、また胸が熱くなる。

「まぎれもなく母と私にしかない時間でしたね。わが家は小さな頃から父親は帰ってこないし、年中不機嫌な祖母が、われ関せずでいて、おのずと私と母だけのカプセルに入っているような状態でしたから」

加えて「佐藤愛子の娘で、本当はこんな苦労もあったんだよっていうのを書けたのもよかった」と言う。

「読者の方に、その大変さもわかっていただければ嬉しいですね。書き終えて『お母さん、なんだかんだ言いながら楽しかったよ』っていうところに着地できたのは、よかったと思います」

これまで響子さんの文章に厳しく手を入れていた愛子さんが、これを読んだら……。

「『よく書けてる』って言われる自信はあります!」

笑顔で、でもきっぱりと言葉にした。

【佐藤愛子さん】の娘・杉山響子さんが明かす「母の認知症」と施設入居まで、100歳の今を書き残す理由とは?(画像2)

撮影/藤岡雅樹

PROFILE
杉山 響子さん

すぎやま・きょうこ●1960年東京都生まれ。
母は『戦いすんで日が暮れて』『血脈』『九十歳。何がめでたい』などで知られる作家・佐藤愛子。幼少期に両親の離婚を経験。長年、愛子さんとは二世帯住宅で同居。著書に『物の怪と龍神さんが教えてくれた大事なこと』。

憤怒の人  母・佐藤愛子のカケラ

杉山響子著 小学館

長年、母の視点からエッセイで描写されてきた著者が、娘の視点から「かなわん人であり、うるさい人」である母をつづる。数々のエピソードに著者のやさしさ、包容力を感じる一冊。

※詳細は以下のボタンより

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取材・文/田﨑佳子

※この記事は「ゆうゆう」2026年5月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

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