【木村多江さん】本来のロック魂が炸裂!? 舞台で見せる、今までにない姿とは
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依田邦代
図書館なのに、歌あり、楽器演奏あり、会話あり?
「図書館という空間で繰り広げられる華やかな物語を見てみたい」というのは、新進気鋭の脚本・演出家である小沢道成さんの言葉。木村多江さんを主人公に、とずっと構想をあたためてきた物語が、この『わたしの書、頁を図る』だという。『わたしの書、頁を図る』という、ちょっと難解なタイトルについて木村さんの解釈を聞いてみた。
「私もわからなくて、調べてみたんです。図書館が舞台であることからも『書』は本のことですよね。そして、『人生のページをめくる』という表現があるように、人の一生を一冊の本に例えることもあります。だから、『わたしの書』とは『わたしの人生』。そして、『図る』には『目的を達するために考えて行動する』という意味があるようなので、漫然とページをめくるのではなく主体的に意思を持って自分の人生を作っていくという物語だと思っています」
小沢さんからは「ロックな木村多江を見てみたい」とオファーされたそうだ。
「でも、いただいた役は図書館職員だったので『あれ?どういうこと?』と意外でした。後日、台本を読んでみると、妄想の中の町子はおしゃべりで行動的で『あなたはこうするべきよ』とか『一歩進むべきよ』といったことを強く主張できる人だったんです。なるほど、これがロックね、と納得しました」
静かにしていなくてはいけない図書館なのに、登場人物たちは妄想の中で楽器を演奏したり、歌ったり、会話したり、とてもにぎやかだ。
「実は私も劇中で歌うんです。それが今から恐怖(笑)」
それぞれの人生の物語は、人と関わりによって紡がれていく
シリアスからコメディまで幅広い演技力に定評のある木村多江さんだが、今回の舞台では、さらに見たこともないような木村さんが見られるという。一体、この人ののびしろはどれだけあるのか。
楚々としてしとやかなイメージの木村さん。でも、その内面にはロックな要素が多分にあると自己分析する。
「私の中に眠るロック魂が炸裂する予感が(笑)」
町子の人生の物語を観ながら、観客たちも自分の人生を振り返ることになるだろう。
「人間って不器用だけどいとおしいなと思えたり、ありきたりに思える日常の輝きに気づいたりできるんじゃないかと思います」
「本」とも密接な関わりのあるこのお芝居は、新宿・紀伊國屋書店のホールで創業100周年の記念公演として上演される。
【Information】紀伊國屋書店創業100周年記念公演『わたしの書、頁を図る』
図書館職員として何の変哲もない退屈な時間を繰り返す柳沢町子。よく見かける利用客らの人物像や日常を妄想しては、また元の退屈な日常に戻る日々。しかし、自主映画を制作する青年の出現により、常連利用客たちの真の姿や想いを知ることとなり、激しく葛藤し、変化していく。誰もが持ちうるそんな葛藤を、新進気鋭の脚本・演出家がデジタルとアナログを融合し情感豊かに緻密に描き出す。表現力豊かな個性あふれる出演者たちの芝居、歌、演奏も見どころ。
7月3日(金)~19日(日) 紀伊國屋ホール
作・演出・美術:小沢道成
出演:木村多江/味方良介 光嶌なづな 中井智彦/坂口涼太郎 猫背 椿
▼https://watashinosho.jp/▼
撮影/中村彰男 構成・文/依田邦代
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