「まさか…」亡き夫の浮気を60年来の友人から聞かされた80代女性へ——美輪明宏さん「問題はその友人です」
【回答】意地悪な友人、あなたをねたんでいるのかも
はっきりいって、この友人は意地悪ですね。関係が60年来だろうが1年だろうが、そんなことを言う人は常識はずれです。しかも、亡くなって3年ですよね。
ご主人が、その小料理屋に飲みに行っていたことは本当でしょう。しかし、おかみさんと深い関係にあったとは全く思えません。飲み屋には色んな人が集まり、好き勝手に言う人もいます。そして私も昔、よく飲み歩いていましたが、カウンターの中に入って他のお客さんの話を聞いて接客のまねごとをするお客さんは、私の当時の知り合いでも一定数いらっしゃいましたから。そうすることで、日常生活を忘れられるというのです。
知らない人や酒場に慣れていない人が見たら、「あの二人はできているのでは?」と思うかもしれないですが、当の本人からすると「ああ、今日もおもしろかった」で終わりなんですよね。そして、飲み屋では事実とかけ離れた、うわさ話が流れていくものです。
長い結婚生活を共にしたご主人は、相談者を愛していたに違いありません。そもそも、信頼しあっていたのだったら、あなたは絶対にご主人の変化に気づいていたでしょう。友人の話を聞いて「青天の霹靂」だと感じたのは、そんな事実なんて、なかったからにほかなりません。
むしろ問題は、この「友人」です。60年の付き合いで「信頼できるいい人だ」と思っていたかもしれませんが、この人、実は腹の中で何を考えているか分からないと思います。ひょっとしたら、ご主人のことを一方的に思い続けていた過去があって、あなたをねたんでいるのかもしれません。
お盆や年末年始、お彼岸に、あなたが亡くなったご主人に手を合わせているのを知って「痛い目に遭わせてやろう」と思ったとか? そういうこともあり得ます。いずれにせよ性の悪い人。他にお友達はいらっしゃらないのでしょうか。
間違ってもこの件で、ご主人に対して怒りの感情を抱かないようにしてください。その「友人」の思うつぼです。そもそもが「苦しめてやろう」と作り上げた話だと思われますので。急に遠ざけると変に思われるかもしれませんが、この友人の話は受け流し、真に受けないのがよろしいかと。
ご主人は、ただ無邪気にお酒を飲んで、遊んでいたのです。相談者のことは真面目に愛していました。私は酒場の雰囲気はよく知っているので分かります。それが結論です。気にすることは全くありません。
▼あわせて読みたい▼
>>「手をつないだのに本気じゃない?」 思わせぶりな相手が憎い…美輪明宏さんは「悩む必要はない」と回答。その理由は? >>「人生から逃げている気がする」高校生の息子を心配する母へ。美輪明宏さんの“見守る”人生相談 >>年金暮らしで手料理の集いがつらい…会費制を言い出せない70代女性へ、美輪明宏さんが示した回答は※この記事は『ほほえんで生きるための人生相談』美輪明宏著(朝日新聞出版刊)の内容をウェブ記事用に再構成したものです。
ほほえんで生きるための人生相談
美輪明宏著
朝日新聞出版刊
人生に悩みは尽きませんが、幸せの秘訣は「笑顔」と「感謝」。つらいときこそ笑顔でいれば、人と幸運が向こうから寄ってきます。朝日新聞土曜版be「悩みのるつぼ」書籍化。
※詳細は以下のボタンへ
